ヨーロピアンオープンプレビュー-米消費者物価指数に注目

投稿日: 2019年1月11日午前6時51分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • パウエル議長の発言で米ドルが若干上昇;米消費者物価指数に注目
  • スイスフラン急落、スイス中銀の介入の可能性
  • 米中通商協議の進展期待で、豪ドルとNZドル上昇
  • 翌週の英議会採決を控え、EU離脱問題の不透明感継続

パウエル議長の発言で米ドル回復、消費者物価指数に注目

昨日のパウエルFRB議長の発言では、最近のFRBの利上げ方針変更が改めて繰り返されました。パウエルFRB議長は、物価上昇圧力が依然として脆弱な中、FRBは追加利上げに対して、辛抱強くいられることを示しました。更に、パウエルFRB議長は、金融引き締めが十分に可能な水準までバランスシートを縮小する意向があることも示しました。これにより、昨日のUSセッションの米ドルの終値は上昇しました。一方のクラリダFRB副議長は、FRBは経済が減速し始めるまで待つ必要はないと発言し、よりハト派的見解を示した為、昨日前半の米ドルを下落させました。

本日、市場の最大の関心は、米12月消費者物価指数に向けられるでしょう。米政府機関の一部閉鎖が継続する場合、コアのPCEデフレーターは発表されません。したがって、消費者物価指数が唯一のインフレ指標になります。消費者物価指数は、燃料価格の下落を反映し、前年比での低下が予想されています。コアの消費者物価指数は、前回結果と同様の前年比2.2%増になる模様です。米ドルに関しては、FRBのよりハト派的政策への転換により、好調な経済指標結果で上昇するよりも、消費者物価指数の脆弱な結果で下落する可能性の方が高いでしょう。現在の所、市場が利上げを織り込む可能性は低いでしょう。

スイスフラン急落: スイス中銀介入?

昨日最も動いた通貨は、スイスフランでした。昨日の市場は、全般的にリスクオンの流れとなり、円は下落し、米株価は上昇しました。スイスフラン急落の背景には、スイス国立銀行の動きがあるようです。スイスフラン急騰を阻止する為に、スイス国立銀行が市場に介入した可能性があります。

ムニューシン財務長官による貿易問題のポジティブなニュースは株価上昇に繋がらず

昨夜、ムニューシン米財務長官が、中国の劉副首相が今月後半に米国を訪問することを明らかにしました。これにより、米中通商協議の合意間近、或いは合意に向けて進展している期待が高まりました。ニュースを受けて、貿易問題に敏感に反応するNZドルと豪ドルが上昇しました。しかしながら、興味深いことに、本日の米主要株価先物指数は大幅に下落してのオープンを示しています。

EU離脱問題の不透明感継続

英国では、市場の最大の関心は、翌週火曜日に控えた議会採決に向けられています。メイ首相の離脱協定は、おそらく反対数多数で否決されるとの見方が大半です。大きく敗退した場合、労働党が早期解散選挙実施に踏み切ろうとする可能性があります。したがって、英政治情勢の先行きは、不透明感が継続しています。

ポンドは既に十分下落しています。したがって、メイ首相の離脱協定が僅かな差で否決された場合、或いは第二回の国民投票の可能性が浮上した場合、ポンドが大幅に回復する可能性があります。本日には英11月GDPが発表されますが、EU離脱問題が重要な局面に入っている為、経済指標への反応は限定的となるでしょう。