ヨーロピアンオープンプレビュー-貿易問題への懸念で株価下落、英中銀は現行政策維持

投稿日: 2019年2月8日午前7時07分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • トランプ大統領が習国家主席との会談予定を否定した為、貿易問題への懸念再燃、リスクオフ
  • 英中銀の利上げ政策維持でポンド回復、一方でEU離脱問題の不透明感継続
  • 欧州委員会によるGDPの下方修正で、ユーロ下落
  • カナダ雇用統計発表

トランプ大統領が習国家主席との会大予定を否定し、株価下落

昨日、トランプ大統領は、中国との通商協議の期限である3月1日までに、習国家主席と会談する予定はないことを明らかにしました。これを受けて、S&P500種は0.94%下落し、米株式市場は下落して引けました。最近の市場では、通商協議が緩やかながらも、確実に進展している兆候が見られていました。しかしながら、トランプ大統領の発言により、貿易戦争への懸念が再浮上しました。

外国為替市場では、リスクオフの流れにより、安全資産の円に資金が流れました。一方、コモディティ通貨は下落し、特にカナダドルは原油価格下落の影響も受けて、大幅に値下がりしました。

英中銀の原稿政策維持で、ポンド回復

昨日、市場の大半の見方通り、イングランド銀行が政策金利の据え置きを発表し、経済成長とインフレ見通しを下方修正しました。イングランド銀行の決定を受けて、ポンド/ドルは下落しました。しかしながら、ポンド/ドルは1.2850ドル付近で買い注文が入った為、回復し、終値は若干上昇して引けました。

カーニー総裁が、合意なき離脱となった場合でも、利下げに積極的な姿勢を見せなかった為、ポンド回復に繋がりました。カーニー総裁は、今まで通り、合意しての離脱、及び緩やかな利上げ方針を維持しました。不思議なことは、年内利上げの可能性が50%を若干上回る付近から、40%まで低下したにも関わらず、ポンドが上昇したことです。

EU離脱問題に関しては、依然として不透明感が上昇したままです。メイ首相は、アイルランド国境における期間限定でのバックストップ案を提示しましたが、やはりEU側に拒否されました。しかしながら、英国もEU側も、更なる協議が必要であることに認識を示した為、離脱協定合意の可能性は残されています。協議再開が必ずしも今後数日内での合意に至るとは限らない為、ポンドの上値は引き続き重くなるでしょう。

欧州委員会によるGDP下方修正で、ユーロ下落

昨日、欧州委員会がユーロ圏GDP見通しを下方修正した為、ユーロは対米ドルで4日連続で下落し、最も軟調推移した通貨となりました。2019年度のユーロ圏GDPは1.9%から1.3%まで下方修正されました。下方修正の背景には、ドイツ、フランス、及びイタリアの経済鈍化が影響しています。

ユーロ圏GDPの下方修正を受けて、翌月のECB政策会合では、金融政策や今後の見通しに関して、よりハト派的見解が示される可能性が高まりました。或いは、貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)の新たに実施される可能性もあります。

本日のこれから: カナダ雇用統計発表、サンフランシスコ連銀のダリー総裁の発言

本日に発表される主要な経済指標は、カナダの雇用統計のみとなっていますカナダ1月雇用統計は上昇が予想され、カナダ雇用統計は若干の鈍化する模様です。しかしながら、カナダ1月製造業PMIの強い結果は、速いペースでの雇用拡大を示している為、予想外に好調な結果の可能性も残されています。好調な指標結果はカナダドル上昇の要因となりますが、原油価格がカナダドルを動かす主要因となるでしょう。

米国では、GMT1815にサンフランシスコ連銀のダリー総裁が発言予定です。