ヨーロピアンオープンプレビュー-米ドル上昇、スイスフランがミニフラッシュクラッシュ

投稿日: 2019年2月11日午前6時45分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • リスクの流れが依然として不安定な中、米ドル上昇、株価は底堅く推移
  • 流動性の低下した市場で、スイスフランがミニ「フラッシュクラッシュ」
  • GDP発表、しかしながら市場は木曜日の英議会採決を注視

リスクの流れが依然として不安定な中、米ドルが上昇幅拡大、株価は底堅く推移

先週金曜日の米ドルは、対主要通貨で7セッション連続で上昇しました。世界経済の見通し、及び貿易問題への懸念により、安全資産の米ドルが買われました。しかしながら、米ドルの上昇は緩やかな上昇にとどまりました。リスクオフの流れにより、安全資産の円も、カナダドルを除く対主要通貨で急騰しました。カナダドルは、カナダ雇用統計の強い結果により、大幅に上昇しました。米主要株価指数は強弱混合の動きとなったものの、全体的に大きな動きは見られませんでした。

今週は、米中閣僚級協議が控えている為、貿易問題がリスク材料となるでしょう。ムニューシン財務長官、及びライトハイザー米通商代表部代表が率いる米国の交渉チームは、協議に向けて北京入りしました。最近、トランプ大統領が習国家主席との会談を今月に行わない方針を示し、貿易問題解決への期待を後退させました。しかしながら、これは交渉でのレバレッジを利用する米国側の交渉戦略の可能性も考えられます。最終合意は、市場の予想通りのシナリオとなる可能性も残っていますが、3月1日の期限までに合意に至らないリスクも浮上しました。

米政治情勢に関しては、メキシコ国境の壁建設費用に関する協議決裂により、今週金曜日にも、米政府機関が再度閉鎖される可能性が報じられています。市場は、トランプ政権による政治戦略上のパフォーマンスと見なしている為、市場の反応は限定的となっています。政府機関閉鎖の頻度が増えると、実質経済への影響も大きくなり、先行き不透明感も上昇します。

流動性の低い市場で、スイスフランが「ミニフラッシュクラッシュ」

本日、アジア市場のオープン後の数分間で、スイスフランが対米ドルとユーロで急落しました。しかしながら、その後すぐに、下落幅の殆どを回復させました。スイスフラン急落に繋がるニュースがなかった為、スイスフラン急落の要因は、流動性の低下した市場での大量注文のようです。本日、1週間の旧正月休暇を終えて、中国人投資家が市場に戻って来たため、積み重なった注文が多数発注されたようです。一方で、日本市場が祝日による閉場だった為、市場の流動性が低下していました。

GDP発表;EU離脱問題の進展は常に注目

本日、最も注目される経済指標は、英第4四半期GDP・速報値になります。英経済の鈍化は明らかになりつつあります。政治的不透明感が投資を鈍化させ、英1月PMI指数の脆弱な結果が英経済失速が本年度にも引き継がれることを浮き彫りにしました。

より重要なことは、少なくともポンド相場は、EU離脱交渉の進展次第となっていることです。今週木曜日には、離脱協定の修正案が英議会で再度採決されます。すなわち、英議会がEU離脱交渉において、より主導権を握る機会となり、政府に50条の延長、或いは離脱時期延期を要求する可能性もあります。この場合、ポンドにとってベストなシナリオとなります。アイルランド国境のバックストップに関するEU側の譲歩が期待できない中、50条の延長、或いは離脱時期延期の実現は、ポンドの短期的ポジティブな要因となるでしょう。