ヨーロピアンオープンプレビューーメキシコとの合意により、米ドルと株価一段高

投稿日: 2019年6月11日午前6時10分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • 米国とメキシコの合意により、関税が回避され、市場のリスクムード回復
  • 米ドルと株価は一段高、しかしながら、米中首脳会談実現の不透明で上昇幅は限定的
  • 英中銀のタカ派的発言にも関わらず、GDP低下でポンド下落

米国とメキシコの合意後、リスクオンムード回復

米国とメキシコが不法移民問題で合意に達し、関税を回避したことにより、安全資産の国債の需要が低下し、利回りも回復しました。これにより、本日も米ドル高が継続しました。市場のリスクオンムード回復により、円は全面安となり、ドル/円は108.58円まで上昇しました。

株高も継続し、S&P500の終値は5日連続で上昇しました。中国政府がインフラ投資の資金調達を支援する方針を公表後、中国の主要株価指数は、2.5%から3%程急伸しました。

G20での米中首脳会談実現は不透明

しかしながら、米中通商協議の見通しは依然として不透明の為、リスク資産の上昇幅は限定的となっています。昨日、トランプ大統領は、6月28日から29日にかけてのG20サミット中に予定されている米中首脳会談で進展がない場合は、中国に対して追加関税を発動する用意があることを改めて表明しました。

トランプ大統領は米中首脳会談実施について報道陣に伝えたものの、中国側は正式に認めていません。したがって、日米首脳会談の実現は依然として不透明となっており、G20サミットのスケジュールがより明確になるまで、市場のリスクムードは不安定になるでしょう。

米中首脳会談がキャンセルされた場合、米中貿易摩擦が一段と悪化し、米利下げ観測が高まるでしょう。

米経済指標注目

7月米利下げ観測が、米ドルの安全資産としての魅力を低下させました。しかしながら、今週に発表される米経済指標の結果が、先週金曜日の米雇用統計で明らかとなった米経済減速の見通しを変えた場合、米ドルが回復する可能性があるでしょう。

本日には、米5月生産者物価指数の発表が予定されています。明日には米5月消費者物価指数が発表され、金曜日には米5月小売売上高が発表されます。

翌週にFOMC会合を控えている為、今週にはFRBメンバーの発言は予定されていません。市場がFRBの最新のドットプロット待ちの為、市場は経済指標結果の反応は限定的となる傾向があるでしょう。

GDP低下でポンド下落、ユーロは底堅く推移

昨日に発表された英4月GDPが市場予想を大幅に下回ったことを受けて、ポンドが急落しました。GDP低下の背景には、EU離脱交渉の先行き不透明感による英自動車産業の低迷があります。英4月GDPの結果は、第2四半期での英経済減速の見通し、及び今後一年内の英利上げ観測後退に繋がりました。今後一年以内の利下げ観測も僅かに上昇しました。

しかしながら、イングランド銀行は、金融引き締め政策の維持を示しています。イングランド銀行のサンダース委員は、利上げ時期が近づいていることを示唆した二人目のメンバーでした。

しかしながら、サンダース委員の発言にも関わらず、ポンド/ドルは1.27ドルを割り込み、1週間ぶり安値付近まで急落しました。本日も、ポンド/ドルは1.27ドルを回復していません。

ユーロはポンドよりやや堅調な動きとなり、昨日の安値から回復し、対米ドルで1.1320ドル付近で取引されました。昨日、ECBが以前よりも利下げに前向きであることが報じられ、ユーロは急落しました。しかしながら、その後、イタリア政府がEUの制裁手続きを回避するための計画を用意しているニュースにより、ユーロが若干回復しました。