ヨーロピアンオープンプレビューー米消費者物価指数発表控え米ドル安、米大統領の発言でユーロ高

投稿日: 2019年6月12日午前6時13分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • 米金融政策を見極める為、市場は米消費者物価指数待ちで、米ドル下落
  • トランプ大統領が中国との合意を遅らせていると発言し、米株価下落
  • トランプ大統領の為替に関する発言で、ユーロは高値を試す展開


G20サミットでの米中首脳会談実施の可能性低下で、リスクオフムード後退

G20サミットでの米中首脳会談実施の可能性が後退し、米株式市場は5日連続での上昇後、下落に転じました。昨日、トランプ大統領は報道陣に対して、中国側が非常に合意に前向きであり、米国側が合意を遅らせていると発言しました。トランプ大統領は、4つか5つの主要なポイントを挙げて中国を批判し、米国は中国側に十分な提案があった場合のみ合意すると述べました。更に、トランプ大統領は、全く合意に至らない可能性があることも示しました。

トランプ大統領の発言を受けて、G20サミットでの米中通商協議合意の可能性は低下しました。米国側も、中国側も、米中首脳会談実施を正式に発表していません。長引く貿易戦争は、経済戦争に発展する可能性も浮上しています。

貿易問題に関するネガティブなニュースにも関わらず、昨日の米株式市場での下げ幅は限定的でした。しかしながら、本日のアジア株式市場は急落しました。中国のCSI300の終値は0.7%下落しました。

米消費者物価指数に注目

米中通商協議での合意の見通しが立たない中、米7月利下げ観測は依然として高いままとなっています。昨日に発表された米5月生産者物価指数の予想を下回る結果も、米7月利下げ観測を一段と上昇させました。本日には、米5月消費者物価指数も発表され、前年比1.9%増が予想されています。本指標結果も、物価上昇圧力の鈍化を示す可能性があります。

米雇用統計後の急落から回復を継続していた米ドルは、本日には対米ドルで108.30円付近まで下落しました。米国債利回りも低下し、一方でゴールドが上昇しました。多数の国々で緩和政策への転換傾向が見られる中、本日のゴールドは0.65%上昇しました。

ドラギ総裁の発言控えユーロ上昇;英中銀のタカ派的見解でポンド上昇

今週前半のECBによる利下げ示唆で下落したユーロは、米ドル安の流れにより、本日には対米ドルで先週金曜日記録した2か月半ぶり高値1.1347ドルを上回りました。トランプ大統領の為替に関する発言で、ユーロは上昇しました。トランプ大統領は、ツイッター上で、「ユーロと他の通貨は対米ドルで価値が低下しており、米国は不利益を被っている」と発言しました。更に、トランプ大統領は、「FRBは理解していない」と発言し、FRBの政策も批判しました。

しかしながら、トランプ大統領の発言への市場の反応は限定的でした。市場は、GMT0715のドラギECB総裁の発言により注目するでしょう。

米ドル安はポンドも押し上げ、ポンド/ドルは1.27ドル越えを達成しました。昨日の英雇用統計の好調な結果、及びイングランド銀行メンバーのタカ派的発言も、ポンド高の要因となりました。

豪ドルとNZドル下落基調継続

その他の通貨では、豪ドルとNZドルは、対米ドルで1週間ぶり以上の安値まで下落しました。貿易摩擦悪化はリスク通貨である豪ドルとNZドルを低下させ、オーストラリアとニュージーランドでは年内利下げ観測が高まっています。

今週、原油価格が急落したことにより、カナダドルも3か月ぶり高値から下落しました。原油需要低下の見通しは、OPECや同盟国による減産効果を相殺しているようです。