デイリーマーケットコメントーパウエル議長の議会証言に注目、米ドルは3週ぶり高値

投稿日: 2019年7月10日午前6時56分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • 利下げの可能性を見極める為、パウエル議長の議会証言に注目
  • 50%の利下げの可能性後退で、米ドル高継続
  • 利下げ観測上昇で、ポンドと豪ドル下落

パウエル議長の議会証言に注目

パウエル議長の議会証言は、本日だけでなく、今週に最も注目されるイベントになるでしょう。市場が7月FOMC政策会合でのFRBの見解を見極める為、パウエル議長の議会証言を注視する模様です。先週の米雇用統計の強い結果が発表されるまでは、FRBによる積極的な利下げ観測が高まっていました。しかしながら、米雇用統計の結果が、7月FOMC政策会合での0.50%の利下げの可能性を減少させました。

市場では、今月の0.25%の利下げが織り込み済みとなっています。しかしながら、最近、複数のFOMCメンバーは利下げに慎重姿勢を示しています。昨日、フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は、ウォールストリートジャーナル紙のインタビューで「早急な利下げの必要性」ないとの見解を示しました。

GMT1400に、パウエル議長は下院金融委員会で証言します。市場は、今後数カ月内の利下げ幅、及びスピードについてのより明確なシグナルをパウエル議長から期待するでしょう。パウエル議長が、米経済減速の可能性による影響を緩和させる為の先制措置としての利下げを示唆した場合、今後12カ月内の少なくとも0.75%の利下げの可能性は後退するでしょう。

GMT1800には、6月FOMC政策会合の議事録が発表されます。FOMCメンバーの見解を把握し、7月FOMC政策会合での利下げの可能性を見極める為、市場の注目が集まるでしょう。

パウエル議長の議会証言を控え、米ドル上昇

本日、米国債利回りは上昇幅を拡大させました。積極的な利下げ観測の後退を受けて、米10年債の利回りは3週ぶり高水準2.098%まで上昇しました。国債利回りの回復は、米ドル上昇の追い風となりました。6月末に107円台を割り込んだドル/円は、108円台を回復し、109円台達成が視野に入りつつあります。

米ドル高の流れにより、他の主要通貨は下落しました。昨日のユーロ/ドルは、1.12ドル台を一時割り込みました。次期ECB総裁として指名されたラガルド氏が、よりハト派的な政策を維持するとの見方もユーロ安の要因となりました。

株価も下落しましたが、米中通商協議で若干の進展が見られた為、本日のアジア株式市場は回復しました。クドロー米国家経済会議委員長は、中国との電話会談は「建設的」だったと述べ、今後更なる会談が予定されていることを明らかにしました。

豪ドル下げ幅拡大、ポンド急落

中国とオーストラリアの経済指標が脆弱な結果となった為、豪ドルは3週ぶり低水準の0.69ドル台まで下落しました。

イングランド銀行が利上げから利下げに転換する観測も上昇しています。英経済を見極める為、本日に発表される英経済指標には注目が集まるでしょう。ポンドは対米ドルで、6か月ぶり安値まで急落しました。

EU離脱問題に殆ど進展がないことも、ポンド安の要因となっているようです。昨日、労働党は、国民投票の再実施を支持することを公表しました。

カナダ政策金利発表

GMT1400には、カナダ政策金利が発表され、カナダドルの値動きに影響するでしょう。最近のカナダドルは、8か月ぶりの高値まで上昇しました。カナダドルの一段高は、カナダ中央銀行の見解次第となるでしょう。