デイリーマーケットコメントー香港デモへの武力弾圧の懸念でリスクオフ継続

投稿日: 2019年8月13日午前7時08分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • 安全資産上昇、株価下落-香港への武力弾圧の懸念
  • イタリアの総選挙の可能性がリスクオフの追い風に
  • 英国、ドイツ、米国からの経済指標に注目

中国政府による香港の抗議活動への武力弾圧の可能性で、株価下落

昨日も市場は再びリスクオフの流れとなりました。政治関連ニュースの影響により、株価等のリスク資産から、円やゴールド等の安全資産に資金が流れました。米株式市場の終値は1%以上下落しました。一方の円は全面高となり、本年度最も堅調推移した通貨として地位を一段と強固にしました。ゴールドは6年ぶり高値を更新し、1520ドル越えを達成しました。

リスクオフの流れの原因は、中国政府が香港に隣接する州に、人民武装警察部隊を集結させたことがあります。中国政府は、人民武装警察部隊を投入する構えを見せて、抗議活動を牽制する狙いがあるようです。中国政府の動きを受けて、マコーネル米上院議員が「武力弾圧は絶対に容認できない。世界が注視している。」とツイッター上で発言した為、市場は深刻な状況を認識したようです。

重要なことは、中国政府による香港の抗議活動への弾圧は、米国との貿易戦争にも影響することです。既に貿易摩擦が悪化した状況において、中国政府が武力弾圧に踏み切った場合、通商協議合意の可能性は一段と後退するでしょう。本日は、その他に大きなニュースがない為、リスクオフの流れが継続する模様です。

イタリア総選挙の可能性がリスク上昇

その他のリスクオフムードの要因は、イタリアの政治情勢への懸念、及びアルゼンチンの株価急落になります。

イタリアの連立政権は、与党極右「同盟」と「五つ星運動」の意見が対立し、崩壊の瀬戸際に立たされています。昨日、五つ星運動のディマイオ党首は、同盟のサルビーニ党首が国民を裏切ったと発言しました。不信任決議案を巡って、ユーロ圏内の政治的リスクが上昇した状況が継続するでしょう。

アルゼンチンでは、大統領選の予備選挙で現職のマクリ氏がポピュリストの野党候補に大差で負けた為、現行の政策が継続しない懸念が浮上し、株価とペソが急落しました。

英国と米国の経済指標に注目

本日、英6月雇用統計が発表されます。英6月雇用統計は堅調な結果が予測されていますが、合意なき離脱のリスクが高まっている中、強い結果がポンド高に繋がるかは疑問です。

ドイツでは、独ZEW景況感指数が発表されます。ECBによる9月利下げ観測を見極める材料として、市場が本指標に注目するでしょう。

米国では、米7月消費者物価指数が発表されます。市場では、9月に0.25%の利下げが完全に織り込み済みとなっており、0.5%の利下げの可能性は最大35%となっています。7月のFOMC政策会合前と同じように、0.5%の利下げは過剰感があり、今後数週間内にFOMCメンバーが市場よりもタカ派寄りの見解を示した場合、米ドルが上昇する可能性があります。