デイリーマーケットコメントー新型ウイルスへの懸念緩和、カナダ中銀の政策発表

投稿日: 2020年1月22日午前8時44分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • カナダ政策金利据え置きの見通し、ハト派的見解の場合はカナダドル下落
  • 新型ウイルスへの懸念後退で、リスクオン回復
  • 英雇用統計結果でポンド上昇、英PMIに注目

カナダ政策銀行:カナダドルを取り巻く不均衡なリスク

本日の主要イベントは、GMT1500に予定されているカナダ中央銀行の政策発表になるでしょう。その約1時間後には、ポロズ総裁の記者会見が予定されています。本日の政策会合では、政策金利の据え置きが予想されおり、市場は利下げの可能性を織り込んでいません。したがって、市場の反応は、声明文とポロズ総裁の発言内容次第となるでしょう。

全体的に、カナダ経済は堅調で、インフレは2%の目標水準付近を維持しています。賃金は健全なペースで上昇し、住宅市場は堅調な成長を見せ、世界的な逆風は後退しつつあります。しかしながら、最近は、消費や経済投資の鈍化、及び消費者信頼感の低下等の兆しが見られます。

最近見られた経済減速の兆しだけでは、カナダ中央銀行は利下げ実施や、緩和政策への変更をしないとの見解を市場は維持しています。現在の所、6月までの利下げの可能性は最大25%となっており、非常に低くなっています。

したがって、カナダドルを取り巻くリスクは不均衡になっています。カナダ中央銀行が中立的な政策を維持した場合、市場では既に織り込み済みの為、カナダドルの上昇は限定的となるでしょう。反対に、カナダ中央銀行がよりハト派的見解を示し、今後の経済指標に経済失速の兆しが見られるかに注目する姿勢を明らかにした場合、利下げ観測の上昇に伴い、カナダドルは急落するでしょう。

新型ウイルスへの懸念緩和で、リスクオン回復

市場全体の流れとしては、新型コロナウイルスの影響により、リスク資産と安全資産は荒い値動きとなりました。新型コロナウイルス流行への懸念により、一時急騰した円は、その後若干押し戻されました。しかしながら、その数時間後に、米国での初の感染者の報道を受けて、円は再度上昇しました。昨日の米株式市場は、円と反対の動きをし、下落して引けました。

本日の円の下落や、中国を含むアジア株式市場の回復から判断すると、原油供給や新型ウイルス流行への懸念は、市場では既に緩和しつつあるようです。本日の米主要株価先物指数は、最高値付近でのオープンを示しています。

世界的な大流行に発展しない限り、新型コロナウイルスによるリスクオフの流れは継続しないでしょう。今回のリスクオフの動きは、大きなリスクオンの流れの中で起きた小さな後退に過ぎないようです。

英雇用統計の強い結果で、翌週の政策会合での利下げ観測後退

英国では、昨日に発表された雇用統計の強い結果により、翌週の政策会合での利下げの可能性が約70%付近から60%程まで低下しました。雇用統計の結果により、ポンドは上昇したものの、上昇幅は限定的でした。

翌週に政策会合を控え、金曜日に発表される英1月PMIには、一層の注目が集まるでしょう。政策会合では、追加刺激策の必要性も協議されます。PMIがイングランド銀行を満足させる結果とならなかった場合、利下げの可能性が大きく上昇し、ポンドは下落するでしょう。

カナダ消費者物価指数、豪雇用統計、ダボス会議

カナダ中央銀行の政策会合に加え、カナダ12月消費者物価指数も発表されます。

本日も、ダボス会議では、参加国のリーダーや中央銀行総裁の発言が予定されています。昨日、トランプ大統領は、欧州からの輸入車への追加関税を検討していることを明らかにしました。GMT1030には、欧州委員会のフォンデアライエン委員長の発言が予定されており、欧州輸入車への追加関税について言及するかが注目されます。

明朝に発表される豪12月雇用統計にも、市場の関心が集まるでしょう。