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経済成長鈍化への懸念再燃で、リスクオンムード後退
昨日、イーロン・マスク氏は景気後退に直面する可能性が高いとの見解を示し、市場も景気後退リスクを一段と織り込みました。本日には、インフレ上昇、及び経済成長鈍化への懸念が再度材料視され、市場のリスクオンムードが後退しました。
インフレピークアウト間近の兆しにもかかわらず、ピークアウト後にインフレが迅速に落ち着くこと、及びFRBが経済のハードランディングを回避できることへの懐疑的な見方があります。
米大統領、及び民主党の支持率低下を背景に、11月の中間選挙に向けて、物価上昇による家計への打撃を軽減する対応への圧力がバイデン政権にかかる中、インフレ高進も政治問題となりつつあります。
原油価格再度下落
本日、バイデン大統領は、消費者の負担軽減の為、ガソリン税の一時的な減税を議会に要請する予定です。バイデン政権は、原油価格の高騰を回避する為、産出国に増産も要請しています。明日、米エネルギー長官のグランドホルム氏は産出国と協議する予定です。更に、来月にはバイデン大統領が増産を依頼する為、サウジアラビアを訪問予定です。
原油価格上昇を抑制する試みにより、本日の原油先物指数は下落しました。WTI原油先物指数、及びブレント原油先物指数は1か月ぶり安値まで急落しました。
株高上昇の勢い失速、パウエル議長の議会証言に注目
しかしながら、米政権の原油高への対応、及び最近の原油価格の下落への株式市場の反応は限定的でした。欧州セッション中での米主要株価先物指数の急落から、二日間の回復は一時的な回復に過ぎないことを明らかになしました。昨日、S&P 500、及びナスダック指数は共に2.5%上昇しました。しかしながら、本日のEミニ先物指数は約2%下落しています。
GMT13:30には、半年に一度のパウエル議長の議会証言が予定されています。
パウエル議長は、インフレを目標の2%に近づける方針、及び7月の0.75%の可能性を改めて表明する一方で、バランスを保つ為、今年後半に利上げペースの減速を示唆する可能性があります。
リッチモンド連銀のバーキン総裁が7月の0.50%、及び0.75%の利上げの公算が大きいとの見解を示したことから、市場での利上げへの慎重姿勢を継続する模様ですが、今年後半での利上げペース減速の示唆は、ムード改善に繋がる可能性があります。
安全資産の需要増加、消費者物価指数発表に注目
本日も国債利回りの低下が継続しました。過去1週間において、国債利回り、及び米10年債のブレイクイーブンインフレ率には相関関係があるようです。景気後退リスクが上昇する中、安全資産の需要増加も国債利回り低下に繋がるでしょう。
通貨市場では、安全資産の需要増加により、米ドル、円、及びスイスフランが上昇しています。本日前半の米ドルインデックスは105越えを達成し、ドル/円は24年ぶり安値136.71円を更新しました。
ユーロとポンドは、それぞれ0.2%と0.5%下落しました。一方、豪ドル、及びNZドルは、1%以上値下がりしました。カナダ5月消費者物価指数の発表を控え、カナダドルは0.5%の緩やかな下落に留まりました。
英5月消費者物価指数は、前年同月比9.1%増で、市場予想と一致しました。これを受けて、イングランド銀行が世界の金融当局による大幅利上げに追随し、0.50%の利上げを余儀なくされる可能性があります。