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経済成長見通し悪化で、株価下落
昨日、IMFが発表した経済見通しが、新型コロナウイルスによる世界経済への影響を浮き彫りにし、株式市場の上昇が失速しました。IMFの4月のレポートによると、世界経済は前年比3%減となる見通しで、1930年代の世界恐慌以来で最悪の景気後退に直面する可能性があります。
感染拡大の大打撃を受けた国々で、閉鎖措置緩和が検討されている中、IMFによる経済見通し悪化予測が公表されました。閉鎖措置が早期に緩和されると、感染拡大の第二波の懸念があり、完全な閉鎖措置撤廃は、かなり先になることが予測されます。米国では、トランプ大統領が経済活動再開に前向きの為、行動制限の解除の権限において、各州の知事達と意見の衝突がありました。
閉鎖措置緩和への期待により、市場では昨日の米四半期決算の脆弱な結果は材料視されず、リスクオンの流れが強まりました。JPモルガンは、第一四半期決算が市場予想を大きく下回り、約70憶ドルを貸倒引当金に充てることを明らかにしました。これにより、新型コロナウイルスによる債務不履行の規模の大きさが浮き彫りとなりました。
本日には、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、及びゴールドマンサックスが、四半期決算を発表します。
しかしながら、ネガティブな流れにもかかわらず、市場は比較的静かな動きとなりました。過去数か月間のFRBによる異例の財政刺激策が市場を落ち着かせた模様で、米主要株価先物指数は、約1%の下落となりました。
米ドルは回復し、対主要通貨で上昇
FRBによる異例の財政刺激策は株価上昇要因となりましたが、その一方で米ドル高に歯止めをかけたようです。流動化需要が緩和し、米ドルが一段と上昇する可能性が低い一方で、米ドルが最も好まれる通貨であることには変わりはないでしょう。
リスクオンの流れ後退により、米ドルインデックスは2週ぶり低水準から素早く回復し、約0.5%上昇しました。
昨日、欧州委員会の副委員長が最大1兆5000億ユーロ規模のウイルス回復基金に資金を拠出する可能性を示唆したにもかかわらず、ユーロは約0.4%下落しました。ポンドも下落し、昨日の上昇幅全てを失いました。豪ドルとNZドルは最も軟調推移した通貨となり、1%以上下落しました。豪消費者信頼感指数の脆弱な結果が下落に繋がったようです。
米小売売上高、カナダ中銀の政策発表に注目、米企業決算報告も継続
原油価格が下げ幅を拡大させた為、カナダドルも下落しました。更に、カナダ中央銀行による追加緩和政策の可能性も浮上しています。本日の政策会合で、量的緩和が決定されると、カナダドルは一段と下落するでしょう。
本日には、米3月小売売上高、及び米3月鉱工業生産も発表されます。米3月小売売上高は、前月比8.0%減となる見通しです。しかしながら、現在の不安定な市場により、市場予想を下回った場合、リスクオフの流れが加速するでしょう。