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市場はポジティブ要因を材料視し、株価が一段と上昇
米株式市場は、他市場を引き離して、上昇を継続しています。大規模な追加経済対策の議会承認への期待が高まっています。最近、FRB議長が量的緩和継続を改めて表明した為、市場は増大する他のリスクよりも、経済対策や金融政策への期待を材料視しているようです。
まず、良いニュースは、米経済回復を促進する為、カリフォルニア州が外出制限を緩和する方針を公表しました。先週金曜日に発表された米1月マークイットPMIの結果は、米経済回復の兆しを示しています。製造業PMIは最高水準まで回復し、サービス業PMIも上昇したことから、米経済の急速な回復が浮き彫りになりました。
次に、悪いニュースですが、バイデン大統領の経済対策案は、保守派の民主党員と一部の共和党員の指示を得る為に、規模が縮小される見通しです。最終的な規模は、当初の1.9兆ドルの半分の1兆ドルになる模様です。
地政学的リスクのニュースもあります。最近、中国軍機による台湾の防空識別圏内に侵入を受けて、米軍の航空部隊が東シナ海に出動したことに対抗して、中国政府は東シナ海域の外国籍の船舶に向けての発砲許可を沿岸警備隊に与えました。中国政府は、トランプ政権時代の「自由航行」は通用しないことをバイデン政権に示しているのでしょうか?
しかしながら、市場の最大のリスクは、現在のワクチンが全ての変異種に有効かどうかになるでしょう。最近、世界各地で明らかになったのは、ワクチンの全ての変異種への有効性が証明されていないことです。ワクチンが効かない変異種が一つでも存在した場合、世界経済再開が数か月遅延し、リフレーショントレードに影響が出るでしょう。
当然ながら、そのようなリスクが現実になったとしても、株価や他のリスク資産の上昇基調は継続するでしょう。状況悪化は政府による財政支出拡大、及び中央銀行による流動性供給の延長に繋がると市場は見なしている為、昨年より、市場は悪いニュースに反応しない傾向があります。
既に十分な楽観的観測が織り込まれていることから、今後調整の余地は十分にあるでしょう。
米ドル安定推移、ポンドは最近の高値付近での推移
本日の通貨市場は、比較的静かな動きとなりました。市場全体のポジティブムードにより、コモディティ通貨は若干上昇しました。米ドルは安定推移し、ユーロは若干下落しました。フランス政府が全国的なロックダウンを再度計画していることも、ユーロの上値を重くしたようです。
経済的な観点から判断すると、ユーロ/ドルの下振れリスクは強まっているようです。欧州の殆どの国では、ロックダウンが継続しており、ワクチン接種も進んでいません。更に、W型景気後退のリスクにもかかわらず、追加刺激策も決定されていません。
ユーロ圏と米国の経済回復の差が、今後の外国為替市場の主要なテーマになるでしょう。しかしながら、今週水曜日には、パウエル議長が量的緩和の可能性を否定する公算が大きい為、ユーロ圏と米国の経済回復の差は材料視されないでしょう。
英国では、ワクチン接種が他国よりも進んでいる為、最近のポンドは上昇を継続しています。英国のワクチン接種がこのまま継続すると、ポンド相場にとってより良い展開となるでしょう。ポンドの主要リスクは、3月の予算案での法人税引き上げでしょう。
本日、市場の関心は、GMT2045のバイデン大統領の発言に向けられるでしょう。