デイリーマーケットコメント–米追加経済対策案の議会承認見通しで、米ドルと株価上昇

投稿日: 2021年2月3日20時33分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • 民主党は財政調整措置適用を視野に入れ、バイデン大統領の追加経済対策の議会承認向けて前進
  • 米企業の好調な決算結果、及び経済回復の明るい見通しにより、米株価は二日連続の上昇
  • 米イールドカーブのスティープ化、米ドル上昇、ユーロ高失速

追加経済対策、及びワクチンへの期待で、市場はポジティブムード

経済回復の見通し、及び感染拡大収束への楽観的観測により、本日には、先週に株価を急落させ、米ドルを急騰させた懸念が後退しました。株価は大幅に回復したものの、米ドルは僅かに上昇幅を拡大させました。ジョージア州の上院決選で民主党が2議席を確保して以来、米ドルの動きには底堅さがあるようです。

民主党が上院と下院での過半数を確保したことにより、バイデン大統領の追加経済対策の議会承認が可能になります。追加経済対策案への上院と下院の意見の隔たりが大きい為、バイデン大統領は超党派の合意を断念する見通しです。民主党は、財政調整措置によって、追加経済対策案の上院での通過を目指すようです。財政調整措置では、上院共和党のフィリバスター(議事妨害)の回避に必要な60票の確保は不要になり、民主党の過半数だけで可決が可能になります。

昨日、上院では民主党が提出した予算決議案の審議か開始され、1兆9000億ドルの追加経済対策案の3月半ばまでの議会承認の道筋が整いつつあるようです。

米株価最高値更新の見通し

米追加経済対策の議会承認見通しにより、米主要株価は約1.5%上昇して引けました。Eミニ先物指数は、3日連続しての上昇を示しています。アマゾン、及びアルファベットの四半期決算結果は予想を大幅に上回ったため、ハイテク関連株の上昇が予想されます。本日には、クアルコム、ペイパル、及びイーベイの決算結果発表に注目が集まるでしょう。

市場の関心は、レディット参加者の取引から、大手企業の四半期決算に向けられたようです。昨日、ゲームストップとAMCエンターテインメントの株価は、下落幅を拡大させました。しかしながら、レディット参加者が次の標的を見つけるのは時間の問題でしょう。

ユーロ圏サービス業PMIの上方修正により、本日、ユーロ圏の株価も上昇しました。

イールドカーブのスティープ化で、米ドル高

本日、ユーロの下落は継続し、ユーロ/ドルは、1.20ドル台に向けて下落しました。ユーロ圏第4四半期GDPは予想程の悪化が見られず、ユーロ圏1月PMI指数も当初の想定よりも悪化しない見通しです。しかしながら、ユーロ圏がワクチン接種で米国や英国よりも遅れを取っていることから、第2四半期、及び第3四半期の経済回復が市場の懸念材料となりました。

ポンドは対ユーロで約9か月ぶり高値を維持しましたが、対米ドルでは下落しました。米ドル高により、ポンド/ドルは、1.3655ドル付近まで値下がりしました。昨日の米ドルは、リスクオンの流れにもかかわらず、対主要通貨で2か月ぶり高値まで上昇しました。背景には、米短期金利と米長期金利の金利差の拡大があります。

リスク通貨の豪ドルとNZドルも、対米ドルでの上昇は緩やかな上昇に留まりました。原油価格の上昇にもかかわらず、カナダドルの上昇も限定的でした。