デイリーマーケットコメント–FRB議長の発言で株価回復、米ドル下落

投稿日: 2021年2月25日20時19分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • FRB議長の発言、及びワクチンニュースで株価回復
  • コモディティ通貨の上昇継続、円とスイスフラン下落
  • 英財務相による法人税引き上げ案により、ポンド高が若干の失速

パウエル議長の発言で、市場の秩序回復

パウエルFRB議長が経済支援の必要性を改めて示し、ワクチンのポジティブなニュースが入ってきたため、金融市場には秩序が回復しました。FRB議長と副議長が年内はインフレの上振れを容認し、量的緩和を継続する方針を示した為、米株式市場は回復しました。

量的緩和の継続方針、及び米国内でのジョンソンエンドジョンソンのワクチンの緊急認可の見通しは、国債利回り上昇が継続する中での世界的な株価の再上昇に繋がりました。

外国為替市場では、リスクオンムードの加速が一段と顕著でした。金利差に再度注目が集まり、コモディティ通貨が数年ぶり最高値を更新する一方で、円やスイスフランが下落しました。

市場が世界経済の回復を織り込んでいる為、世界的に国債利回りの上昇が継続しています。特に、オーストラリア、カナダ、及びニュージーランドでは、国債利回りの上昇が加速しています。一方で、日銀は国債利回りの上昇を制限している為、コモディティに連動した国と日本との金利差は一段と拡大しています。

米ドル高の流れ失速、原油価格の上昇継続

FRBによる量的緩和継続方針、及び市場の落ち着きにより、米ドルも下落に転じました。米ドルは全面安となり、特にコモディティ通貨に対しての下落は顕著でした。

ユーロ圏の国債利回りは米国債利回りほど上昇していないにもかかわらず、米ドルは対ユーロで下落したことは、注目に値します。すなわち、利回りの差にもかかわらず、ユーロ/ドルは上昇しています。

最近は、米ドルと株価の相関関係は弱まったものの、米ドルが安全資産として依然として機能していることを示しています。全体的に、米ドルは米経済のファンダメンタルズ要因に反応しつつありますが、完全に機能するには時間を要するでしょう。また、リスクムードへの関連性は一夜にして消失するものでもありません。

エネルギー市場では、原油価格の上昇が継続しました。昨日に発表された指標では、寒波の影響により、生産量の大幅な低下が明らかになりました。一方で、ワクチンのポジティブなニュースは、需要増加見通しを示しています。原油価格は既に十分に上昇している為、特に翌週のOPECプラスの会合で減産が協議された場合、調整のリスクも高まるでしょう。

ポンド高が若干失速、複数のFRBメンバーの発言予定

市場のリスクムードの不安定な状況、及び経済指標の脆弱な結果にもかかわらず、ポンドが急騰していることは、ワクチンへの期待が市場に反映されていること示しています。

ネガティブなニュースにもかかわらず、ポンドが上昇を継続していることは異例です。スナク財務相が法人税引き上げを検討しているニュースさえも、ポンド高に歯止めをかけることはできなかったものの、前半の殆どの上昇幅を失いました。

今後、英国のEU離脱による金融市場への影響に再度注目が集まった場合、市場がリスクを認識し始めて、ポンド高に歯止めがかかるでしょう。しかしながら、当面の間は、その可能性は低いようです。現在、市場はワクチン、及び感染拡大の収束後の経済回復を材料視しています。

本日、米1月耐久財受注が発表されます。FRBメンバーの発表も多数予定されており、GMT1330にはアトランタ連銀のボスティック総裁の発言、GMT1610にはクオールズ副議長の発言、GMT2000にはニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁の発言が予定されています。