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ECBは利回り上昇にまだ対応しない可能性
本日のメインイベントは、GMT12:45のECB政策発表になるでしょう。一部のECBメンバーは、米国債利回り上昇の影響を受けて、ユーロ圏国債利回りも上昇していることを問題視しています。
一部のECBメンバーは、利回りを引き下げる為、量的緩和拡大の必要性を示し、一方で他のメンバーは、当面の間は、牽制のみでの対応の姿勢を示しています。
利回り上昇は貸付コスト上昇に繋がり、上昇幅が大きい場合、景気回復に影響を及ぼし、ECBによる前回の緩和措置を無効にするでしょう。利回りは依然として低水準で推移しており、最近は若干の低下もあったことから、過剰反応する必要はないとの見方もあります。
ECBの対応が口先介入のみだった場合、動きを期待していた投資を落胆させ、国債利回りの若干の上昇に繋がり、ユーロが恩恵を受けるでしょう。ユーロは一時的に上昇しても、ユーロの見通しは悪化しています。ユーロ圏とは対照的に、米国内のワクチン接種は急速に進み、追加経済対策による景気回復も加速するでしょう。これにより、FRBはECBよりもかなり前に金融正常化を行う公算が大きいでしょう。
ダウ工業株は最高値更新、米ドル下落
米消費者物価指数の伸びの落ち着き、及び米10年債入札の堅調な結果が世界の国債利回りを落ち着かせた為、ダウ工業株は最高値を更新しました。通常、国債利回り上昇は、株価にとってネガティブな要因となります。昨日のように、国債利回りが低下したり、安定すると、株価が上昇します。
米追加経済対策案の成立見通しも、市場のポジティブなムードの追い風となりました。これにより、バイデン大統領の関心は、約2兆5000ドル規模のインフラ投資案に向けられるでしょう。これほどの規模のインフラ政策は前例がなく、GDP比で換算すると、ニューディール政策でさえも小規模に感じるでしょう。
インフラ投資案は、今後の市場の主要な関心となるでしょう。最終案の規模が縮小されたとしても、景気回復効果が高いインフラへの財政投資によって、米経済は活性化されるでしょう。
このことは、最近の株式市場の動きにも影響しています。根本的な経済が堅調な場合、高いハイテク株購入の需要は低下します。過去10年の間、ハイテク分野が主に成長した分野でしたが、市場は、今後の方向転換の可能性を織り込みつつあるようです。更に、ハイテク株は、利回り上昇により敏感に反応する傾向があります。
米ドル下落、他の主要通貨上昇
外国為替市場では、債券市場の落ち着きにより、最も下落した通貨は米ドルでした。米ドルの下落により、他の主要通貨が上昇しました。
本日、ECBが新たな方針を示さない場合、米ドルの上値は重くなり、ユーロと円の見通しが改善するでしょう。FRBによる緩和政策、及びワクチン接種により、今春の経済指標結果に改善が見られるでしょう。
ゴールドも、米ドル安と利回り低下の恩恵を受けて回復しましたが、1765ドル台越えを達成できるかが試されるでしょう。