デイリーマーケットコメント–米ドル回復、長期国債利回り上昇にもかかわらず株価上昇

投稿日: 2021年3月15日20時25分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • 米長期国債利回り上昇で米ドル回復、カナダドルも上昇
  • 国債利回り上昇にもかかわらず、米株式市場は最高値更新
  • 今週は、FRB、英中銀、及び日銀の政策会合に注目


長期国債利回り上昇にもかかわらず、株高継続

最近、利回り上昇が株安要因には繋がらなくなっているようです。米長期国債利回りが上昇する中、先週の米株式市場は最高値を更新しました。これにより、貸付コスト上昇だけでは、楽観的ムードでの株高の流れは阻止できないことが浮き彫りになりました。

米国では毎日約300万人がワクチンを接種し、米追加経済対策案が承認間近となっており、悲観的ムードは見られません。政府による財政刺激策により、今後数か月に発表される米経済指標は強い結果となるでしょう。これにより、2022年後半までの利上げ観測も上昇するでしょう。

しかしながら、ハイテク銘柄に関しては状況が異なります。バリュエーションが高い場合、国債利回り上昇によるネガティブな影響も大きくなります。これにより、ハイテク銘柄中心のナスダック指数は、下落基調となっています。

大局的な流れとしては、株式市場の先行きは明るいでしょう。米国内でのワクチン接種ペースの加速、及び追加経済対策成立を背景に、楽観的ムードが少なくともFRBによる量的緩和縮小開始までは継続するでしょう。FRBが年内に量的緩和縮小に着手する公算は小さいようです。

国債利回り上昇で米ドル回復、カナダドルも上昇

外国為替伊市場では、米ドルが国債利回り上昇の恩恵を受けました。現在、力強い経済回復を見せている米国が利回り上昇の要因です。米ドルは、金利差により、緩やかながらも特にユーロと円に対して上昇しています。

先週、ECBは利回り上昇を阻止する姿勢を明確に示しました。日銀は、イールドカーブコントロールによって、既に利回り上昇を阻止しています。したがって、ユーロ圏と日本の国債利回り上昇は限定的となっています。米国債利回りの上昇が継続した場合、金利差の拡大により、米ドルは対ユーロと円で一段と上昇するでしょう。

しかしながら、米ドルの対コモディティ通貨での上昇幅は限定的でした。米追加経済対策成立見通しへの楽観的ムードは、輸出に依存した経済に波及し、コモディティ価格は上昇しています。当面の間、市場のリスクオンムードは継続する模様です。

カナダドル、豪ドル、及びNZドルは、対米ドルで底堅く推移しました。特にカナダドルは、先週金曜日のカナダ雇用統計の強い結果、及び原油価格上昇により、本日大幅に上昇しています。

今週は、中央銀行の政策会合に注目

ユーロ圏のニュースは、引き続き暗い内容です。イタリアは、イタリア全土でのロックダウンに再度踏み切る模様です。オランダは、英アストラゼネカ製ワクチンの一時使用停止を決定しました。

昨日に発表された中国経済指標の結果は、大幅に増加しました。昨年2月のロックダウンにより国内経済がほぼ停止状態だった1年前の反動が見られ、他国でも今後は同様の結果が見られるでしょう。

本日、GMT17:45のバイデン大統領の講演以外には、主要なイベントはありません。今週は、FOMC,イングランド銀行、及び日銀の政策会合が予定されています。市場の主要な関心は、FRBの金融政策に向けられるでしょう。