デイリーマーケットコメント–株価低迷、ロックダウンで米ドル高、米増税示唆

投稿日: 2021年3月24日20時09分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • イエレン財務長官による増税示唆、及び欧州のロックダウンでリスクオフムード
  • 米ドルは4か月ぶり高値、安全資産の需要増加で、円上層、国債利回り低下
  • 株価一段安、米主要株価先物指数は上昇してスタートを示す

欧州のロックダウンと米国の増税懸念でリスクオフムード

世界経済回復の見通し悪化により、多数の投資家が経済回復への楽観的観測を修正した為、本日の市場では安全資産の需要が増加しました。欧州では、感染力が高いと見なされる英国型変異種による感染が拡大し、欧州内の多数の国がロックダウンの延長、或いは規制強化を余儀なくされました。

欧州内での感染状況悪化により、米国と英国と同様に、夏までの欧州内での収束期待は後退しました。しかしながら、リスクはユーロ圏内の経済回復遅延だけではありません。EUがワクチンの輸出制限を検討している為、英国だけでなく、世界のワクチン供給にも影響が及ぶリスクがあります。

現在の所、米経済の回復のみが確実なようです。したがって、米ドルが最も堅調推移しているのも、当然の流れでしょう。本日、米ドルインデックスは92.60まで上昇し、4か月ぶり高水準となりました。国債利回りが3セッション連続で下落したことも、米ドル高の追い風となりました。世界経済回復の不透明感上昇を背景に、安全資産の需要が増加し、国債が値上がりし、利回りは低下しました。

昨日のパウエル議長やFRBメンバーによるハト派的発言も、国債利回り低下の要因となりました。昨日の議会証言では、パウエル議長はインフレリスクの可能性は低いとの見解を示しました。

イエレン財務長官の発言で株価下落

パウエル議長の証言が原稿通りとなる一方で、イエレン財務長官は増税を示唆して、市場を驚かせました。今後の大規模な財政刺激策の財源として、イエレン財務長官は法人税の引き上げを検討すべきとの見解を示しました。

市場は増税の可能性を予測していましたが、イエレン財務長官の発言により、米株価は下落しました。昨日の米株式市場の終値は下落し、最も下落したナスダック指数は1.1%の値下がりとなりました。しかしながら、本日の米Eミニ先物先物指数では、ダウ工業株、及びS&P500の緩やかな上昇、及びナスダック指数の1%上昇してのオープンを示しています。

米主要株価先物指数の上昇を反映し、欧州株式市場は下げ止まりましたが、引き続き下落基調となりました。

PMI指数の強い結果で、ユーロとポンドは安値から回復

欧州3月PMIの予想を上回る結果は、欧州市場のリスクムードを改善しました。

PMI指数発表後のユーロとポンドは上昇し、対米ドルでそれぞれ1.1838ドル、及び1. 3722ドルまで回復したものの、数週間ぶり安値付近での推移となっています。

先週から下落した原油価格は、本日には3%値上がりしました。原油価格下落にもかかわらず、カナダ中央銀行によるテーパリング観測で、カナダドルは豪ドルやNZドルよりも堅調推移しました。

本日も、引き続ぎパウエル議長とイエレン財務長官の議会証言に市場の注目が集まるでしょう。