デイリーマーケットコメント–FOMC会合控え、米ドル一段安

投稿日: 2021年4月7日18時43分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • 国債利回り上昇の一服で、米ドルとポンドは下落
  • ユーロと円は回復
  • 株価は最高値付近で推移、FOMC政策会合待ち

国債利回り低下により、米ドルとポンド下落

第1四半期では、米ドルとポンドを上昇させた利回り上昇が一服し、第2四半期は、新たな展開となり、ユーロと円が回復しました。直近の数セッションでの利回り上昇が落ち着き、米ドルの金利差での優位性も後退しました。

最近の米経済指標の強い結果にもかかわらず、FRBが2022年後半に再度利上げを実施するとは見なしていないようです。欧州や日本の低金利により、海外からの米国債需要が増加傾向にあります。これにより、国債利回りが低下し、米ドルの上値を重くしているようです。

国債利回り低下の恩恵を受けているのは、低金利通貨のユーロと円です。金利差により、国債利回り上昇時にはユーロと円は大きく下落しました。金利差の縮小により、ユーロと円の上昇は自然の流れでしょう。

大局的な流れとして、今回の動きは相場転換よりも、一時的な調整の動きに過ぎないでしょう。ワクチン接種状況により、米国と英国の経済見通しは、欧州や日本よりも格段に明るくなっています。米国と欧州では、財政刺激策において大きな差もあります。長い間、市場には調整の動きが見られなかったものの、遂に米ドルに優位な流れになりつつあるようです。

欧州内のワクチン遅延への懸念上昇

ユーロの見通し悪化の主要因は、欧州内のワクチン接種状況に改善の兆しが見られないことです。欧州委員会は、6月末に人口の過半数へのワクチン接種完了を計画しています。

しかしながら、昨日、欧州医薬品庁がアストラゼネカ製ワクチンと血栓の因果関係を認めました。欧州医薬品庁は、リスクよりも効果の方が上回る為、ワクチンを推奨しています。しかしながら、アストラゼネカ製ワクチンへのネガティブな報道により、利用を再度停止する国が出てくる可能性があります。

欧州の多数の地域でのロックダウンの継続、財政刺激策やワクチン接種の遅延により、ユーロ相場に楽観的観測を維持することは困難でしょう。ユーロにとってのポジティブな要因は、ネガティブな要因が十分に市場に織り込まれている為、米経済回復による恩恵の影響を受ける可能性です。

株価は静かな動き、原油価格は下落、FOMC会合待ち

株式市場は静かなセッションとなりました。米株価は若干下落したものの、国債利回り低下により、最近の高値を若干下回る水準で推移しています。

エネルギー市場は、より大きな動きがありました。米国とイランが核合意に向けた協議を再開したことを受けて、原油価格は前半の上昇幅を解消しました。合意には至らなかったものの、合意に向けた進展の見通しが明らかになりました。

協議は初期段階ですが、今後はイラン産原油の市場参加により、原油価格の上値が重くなる可能性があります。原油価格には、既にポジティブな要因が十分に織り込まれていることも留意する必要があるでしょう。

GMT18:00に発表されるFOMC議事録には、市場の大きな関心が集まるでしょう。市場はFRBよりもかなり早期の利上げを予測しており、市場とFRBの予測には大きな乖離があります。