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ユーロの方向性は、ラガルド総裁の発言内容次第
本日、市場の関心は、ECB政策会合に向けられるでしょう。先月の政策会合以来、状況に変化は殆ど見られませんが、あえて挙げるなら、経済回復の見通しが若干改善したことでしょう。欧州の大部分でのロックダウン延長にもかかわらず、ユーロ圏PMI指数は予想外に好調な結果となっています。ワクチン接種スピードも加速しています。
経済見通し、及びワクチン接種スピードの回復を反映し、ユーロは大幅に上昇しています。利回り上昇を回避する為に、ECBが資産買い入れのペースを上昇させているにもかかわらず、国債利回りも緩やかに上昇しています。
国債利回りは依然として高水準には達していませんが、ECBが望んでいる状況ではないでしょう。すなわち、経済見通しの緩やかな改善は、金融市場の正反対の反応により、ECBの評価に繋がらない可能性があります。
市場の反応は、ラガルド総裁が量的緩和縮小によって、経済の明るい見通しにより重点を置くか、或いは、国債利回りの一段の上昇を回避する為に、慎重姿勢を維持するか次第となるでしょう。どちらの場合でも、市場の大きな動きには繋がらないでしょう。
総じて、現在までに、ユーロのポジティブなニュースは、殆ど織り込み済みとなっています。米国の経済回復は他国を大きくリードしている為、FRBがECBよりも早くに金融正常化に移行することは明確です。しがたって、金利差は米国によって引き続き有利となり、ユーロ/ドルを取り巻く下振れリスクは継続するでしょう。
カナダ中銀の政策でカナダドル急騰
昨日、カナダ中央銀行は正式に金融政策の引き締めの方向に政策転換をしました。市場の予想通り、量的緩和の縮小が決定されました。更に、2022年後半までのカナダ経済の停滞解消が示唆され、その時期までの利上げの可能性が開かれました。
中央銀行の政策発表後、市場は利上げ時期を再調整し、カナダドルは急騰しました。注目すべきことは、カナダ中央銀行は、経済の停滞が2022年の第4四半期までではなく、2023年の第1四半期までに解消されると予測していることです。1四半期の違いに過ぎませんが、暦上での効果が1四半期の違いによる影響を大きくさせるでしょう。
しかしながら、方向性は依然として明確です。カナダ中央銀行が利上げに踏み切る最初の中央銀行になるでしょう。しがたって、コモディティ価格の上昇、ワクチン接種スピードの加速、及び米財政刺激策によるカナダへの好影響も考慮すると、カナダドルの見通しは明るいようです。
財政刺激策の効果、蓄積された需要の解放、及び米経済のオーバーヒートの現象により、夏或いは秋にFRBは方向転換を迫られる可能性があります。その際には、カナダ中央銀行の方針が目安になるでしょう。
株価回復、原油価格は一段安
昨日、米株式市場は過去1週間の下げ幅を殆ど回復し、最高値付近まで上昇しました。株価回復に繋がる主要なニュースはなく、一部の投資家が押し目買いに動いた模様です。
米企業の決算発表は継続し、本日には、インテル、アメリカン航空、及びAT&Tの決算が発表されます。
最後に、最近の需要と供給の見通し、及び新興国での感染の再拡大により、原油価格の上値が重くなっています。