XMTradingは、アメリカ合衆国の居住者にサービスを提供していません。
極限の取引を。Visa Cash App Racing Bulls F1 Teamの誇り高きオフィシャルパートナー。詳細はこちら
FOMC控え、米ドル停滞、一方の国債利回りは上昇
今週は、FOMC政策会合が開催されます。しかしながら、FRBのハト派的な政策金利方針、及び米国外での楽観的観測上昇により、米ドルは他の通貨に対して一段と下落しました。最近、FRBメンバーは米経済の急速な回復は、刺激策の早期終了には繋がらないとの見解を示しています。
今週水曜日のFOMC政策発表では、現行の政策が維持される見通しで、ハト派的姿勢も維持される公算が大きいでしょう。FRBが当面の間は、テーパリングに着手しない予定を繰り返し断言した為、米ドル高の勢いは失速しましたが、債券市場にはあまり影響していないようです。米10年債は、1.53%付近がサポート水準となっており、現在は上昇を継続しています。
ユーロ圏の経済見通し改善により、リスクオフムードが後退し、過去数日間の米ドル下落に繋がっているようです。本日前半の米ドルインデックスは、7週半ぶり低水準まで低下しました。ユーロ/ドルは2か月ぶりに1.21ドル台を回復し、ポンド/ドルも1.39ドル台越えを達成しました。
PMI指数の強い結果後、ユーロとポンドは主要レベルを試す展開
欧州セッションに入り、ユーロは若干下落しました。しかしながら、最近のユーロ圏内のロックダウンは大きな経済破綻に繋がらないとの見方が広がりつつあり、今月のユーロは大きく回復しています。3月と4月のユーロ圏PMI指数は、予想を大幅に上回る結果となり、感染拡大による規制強化にビジネスが適応しつつ、底堅く回復していることが浮き彫りとなりました。
今月前半に規制が緩和された英国でも、同様の動きが見られます。英4月PMI指数は、7年以上ぶりの強い結果となりました。ワクチン供給スピード、及び政治的情勢の懸念により、今月のポンドは、若干軟調推移となっています。しかしながら、英経済回復の見通しは上方修正され、感染拡大や英国のEU離脱に関して予想外の動きはない限り、ポンドは再び最も堅調推移する通貨となるでしょう。
本日に最も堅調推移した通貨は、豪ドルでした。豪ドル/ドルは、0.7760ドルのレジスタンスラインを突き破り、0.7780ドルまで値を切り上げました。NZドルも上昇し、対米ドルで0.72ドル越えを達成しました。本日の豪ドル急騰の背景には、コモディティ価格の上昇があったようです。オーストラリアが最大の輸出国である鉄鉱石の価格が値上がりしてます。
本日、市場全体は、緩やかなポジティブムードとなっています。安全資産の円は強弱混合の動きとなり、ゴールドは約0.2%上昇しました。ユーロ圏や他地域での状況が改善しているにもかかわらず、インドでの深刻な感染拡大が市場ムードを若干重くしているようです。更に、明日の日銀政策発表、及び水曜日のFOMC政策発表への慎重ムードもあるようです。
ハイテク企業の四半期決算は発表に注目
株式市場に関しては、米主要先物指数の下落、及びアジア株式市場の強弱混合の動きは材料視されず、欧州の株価は概ね上昇してのスタートとなりました。
今週は、大手ハイテク企業の四半期決算が発表される為、市場の注目を一段と集めるでしょう。本日には、テスラ社の決算結果が注視されます。先週金曜日のS&P500は、高値付近での推移を維持したものの、終値は最高値を更新しませんでした。現在の所、バイデン大統領が提案したキャピタルゲイン増税への反応は、落ち着いたようです。
今週の市場の関心は、FRBの政策、及び米企業の四半期決算に向けられますが、ネガティブなニュースには繋がらないでしょう。しかしながら、今週には多数の米経済指標が発表されます。予想外の結果となった場合、国債利回り上昇に繋がるでしょう。