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バリュー株への資金移動
昨日の米株式市場は、成長株、及びハイテク株からの資金流出が加速し、上値が重い展開で今週はスタートとなりました。株式市場全体は高値水準を維持しているものの、ハイテク株や成長株の下落が浮き彫りになっています。
今回の動きへの明確な要因は見当たらないものの、インフレ懸念の再燃、及びバリュエーションの高い銘柄の保有高削減が要因として考えられます。
ハイテク株と成長株のみが売られていることから、市場は経済回復見通しを維持しているものの、投機的な動きを控え始めことが浮き彫りになりました。したがって、売却された銘柄から判断すると、今回の調整の動きは、バブルへの懸念を緩和させました。
総じて、今回の売りの動きが長く継続するかは疑問です。経済危機を脱出しつつある中、FRBは量的緩和を維持し、米政府は大規模な財政刺激策を実施しています。債券の低迷継続により、現在の所、株式に代わる魅力的な投資先はありません。
インフレ観測の上昇により、米ドル下落
外国為替市場では、リスクオフの流れ加速し、米主要株価先物指数が下落してのオープンを示しているにもかかわらず、米ドルの下落が継続しています。
米ドル下落には、インフレ懸念が影響しているようです。木材、銅、コーン等のコモディティ価格の上昇が継続する中、最近、市場のインフレ観測が急速に上昇しています。
FRBがインフレの上振れ容認姿勢を示し、コスト上昇がインフレを押し上げる中、今年の夏は米ドルにとって厳しい期間となるでしょう。
米ドルの基本的な見通しは依然としてポジティブとなっているものの、先週の米雇用統計の脆弱な結果はテーパリング観測を後退させ、米ドル復活を今年後半まで先延ばしさせました。
現在の所、今後の動きを見極める為、市場は明日に発表される米4月消費者物価指数に注視するでしょう。
ポンド上昇、FRBメンバーの発言に注目
当面の間、米ドルの低迷が継続する可能性がありますが、どの通貨に対して下落するでしょうか?ユーロ圏経済は依然として苦境に直面しています。日本では、ワクチン接種が大幅に遅れています。したがって、米ドルは、ポンドとカナダドルに対して、上昇する可能性があるでしょう。
英国とカナダの経済は順調に回復し、特に英国でのワクチン普及は他国よりも大幅に進んでいます。イングランド銀行とカナダ中央銀行は、金融正常化に向けての緩やかな方向転換を進めています。したがって、ポンド/ドル、及びドル/カナダドルがユーロ/ドルやドル/円よりも、短期的な米ドル安の流れを示す材料となる公算が大きいでしょう。
本日、重要な経済指標発表は予定されていませんが、中央銀行メンバーの発言に市場の注目が集まるでしょう。GMT14:30には、イングランド銀行のベーリー総裁、及びニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁のパネルディスカッションが予定されています。GMT16:00には、ブレイナードFRB専務理事が発言予定です。