デイリーマーケットコメント–経済指標発表控え米ドル低迷、OPEC会合に注目

投稿日: 2021年6月1日19時30分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • 薄商いの中、米ドル下落、ISM製造業指数、及びFRBメンバーの発言に注目
  • OPECは現行の政策維持の見通し、注目は今後のイランの動き
  • 豪ドルは荒い値動き、ゴールド高継続

米ドルは上値の重い展開

昨日は、米国と英国の祝日による閉場の為、静かな市場となる中、米ドルが主要な動きを見せました。米ドルにとってのネガティブな要因は継続しています。インフレが上昇する中、FRBは現行政策の維持を示しています。これにより、国債利回りは過去最低水準で推移し、米ドルの金利での魅力を低下させています。

夏の間も、現在の流れは継続する模様です。クラリダFRB副議長の最近の発言には、金融正常化に向けて小さな一歩が見られました。FRBが本格的にテーパリンクの協議を開始するには、今後数か月の経済指標結果が必要となるでしょう。

夏の終わり、或いは秋の初めにテーパリングが示唆されたとしても、FRBがウェルファーゴの資産購入禁止の解除と同時に、テーパリングを実施する場合、市場が大きく反応することはないでしょう。ウェルファーゴの資産購入が可能になると、債券市場には長期国債の大規模な買い手が参入することになり、テーパリングによるFRBの買い入れ枠削減を埋める形となるでしょう。これにより、国債利回りの上昇圧力も強まる模様です。

今年の夏は、米ドルにとって困難なシーズンとなるでしょう。特に、ポンドやNZドル等の中央銀行が量的緩和縮小に着手した通貨に対しては、米ドルは下落するでしょう。しかしながら、トンネルの先の光は見えています。米政府の大規模な予算案により、米国や世界経済の成長は、順調に進んでいます。

OPEC は現行政策を維持の模様、注目はイラン

本日は、エネルギー市場にとって重要な一日です。OPECプラスの会合が開催され、産出量が決定されます。昨年の大幅な減産合意の後、OPECプラスは増産に向けて動きつつあります。

4月の会合では、7月までの日量2珀万バレルの増産が合意されました。増産決定後も、原油価格が高値で推移していることから、市場は緩やかな増産に対応できるとOPECプラスが判断する可能性があります。

本日の市場は、OPECプラスが一段の増産を示唆するか次第となるでしょう。増産が示唆されない場合、原油価格が若干押し上げられるでしょう。

今後の原油相場の焦点はイランになります。米国とイランが核協議で合意に達した場合、経済制裁解除により、原油供給の大幅な増加に繋がるでしょう。核協議では大きな前進が報じられているものの、重要課題での合意が残っています。イランの供給再開は、すぐに実現する公算は小さいものの、今後の相場には大きく影響するでしょう。

豪ドルは方向性が定まらない動き、ゴールド上昇、経済指標発表に注目

本日の豪ドルは、荒い値動きとなりました、豪第1四半期経常収支の予想を上回る結果により、豪ドルは急騰しました。しかしながら、オーストラリア準備銀行が慎重姿勢を示したため、上昇幅を失い、その後回復しました。中国政府が鉄鋼製作所での環境規制を緩和する方針を示したことも、オーストラリアの鉄鉱石の輸出増加に繋がると見なされ、豪ドルの回復要因となったようです。

マクロ環境でのゴールド高要因で、ゴールド高継続の見通し

インフレが上昇する中、FRBが量的緩和政策を維持している為、国債利回りは最低水準付近で推移しています。これにより、米ドルも上値の重い展開となっています。国債利回りと米ドルの下落は、ゴールドの上昇に繋がっています。ゴールド高は、FRBがテーパリングに向けて本格的に動き出すまで継続するでしょう。

本日は、多数の経済指標が発表されます。米5月ISM製造業PMIには、市場の注目が集まるでしょう。ユーロ圏、及びカナダからも、消費者物価指数とGDPが発表されます。6月のFOMC政策会合のブラックアウト期間の開始を控え、GMT14:00とGMT18:00には、クォールズFRB副議長、及びブレイナードFRB専務理事が発言予定です。