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インフレ懸念緩和
世界市場は、インフレ上昇懸念は間もなく解消されると見なしつつあるようです。先週の米5月消費者物価指数が前年同月比5%となったにもかかわらず、国債利回りは低下し、複数のインフレ見通しの上値は重くなっています。したがって、インフレは上昇傾向にありますが、長くは続かないようです。
債券市場は国債利回り上昇を期待し、ポジションが積み重なっていた為、ショートスクイーズが国債利回り低下に繋がったようです。しかしながら、インフレ見通し低下の原因にはなりません。したがって、インフレ見通し低下の要因は、交渉が難航する中、バイデン政権のインフラ計画の規模縮小の可能性が考えられます。
インフレ上昇は一過性の現象に過ぎないとのFRBの見解を市場が織り込みつつある為、今週水曜日のFOMC政策会合での目新しい材料は期待できないでしょう。米労働市場がパンデミック前の水準まで回復していない為、テーパリング協議には時期尚早です。
おそらく、テーパリング協議は、夏後半までは開始されないでしょう。夏後半までに、経済見通し改善、或いは2023年の利上げを支持するFRBメンバーの増加等のより楽観的な見通しが示される可能性があります。これにより、先週金曜日の米ドルが上昇しました。
ゴールド下落、原油相場は上昇継続
米ドルが上昇すると、ゴールドが下落しました。過去2セッションのゴールドは約2%低下し、直近では1855ドルの安値を試す展開となっています。夏の間、ゴールドの堅調なファンダメンタルズ要因は継続する見通しです。しかしながら、長期的見通しは明るくはありません。2013年頃にFRBがテーパリングに着手した時期は、ゴールド相場は非常に困難となりました。
米国とイランの核協議に前進の兆しが見られるものの、原油価格は上昇を継続しています。過去数日間、協議への前向きな姿勢を示す為、米国はイランへの制裁の一部を解除しました。
しかしながら、市場は、当面の間は、協議は合意しないと見なしているようです。今週金曜日には、イランの大統領選挙が実施され、米国との核協議に影響を及ぼす可能性があります。予想外に協議で合意に至った場合でも、原油相場の大きな修正の動きが引き起こされる可能性があるものの、相場転換に繋がる可能性は小さいでしょう。
英国の経済再開遅延で、ポンドは若干下落
英国では、経済の完全な再開は4か月延長されました。殆どの英国民がワクチン接種を完了した一方で、インド変異株による感染拡大が急速に広がっています。新規感染者数増加により、英政府はナイトクラブ等の経営再開を延期しました。
今回の遅延は、一部の業種にのみ影響する為、ポンド相場の反応は限定的でした。英国とEUの北アイルランドの関税を巡る協議も、政治的リスクとして注視する必要があります。しかしながら、今までのポンド相場は、英国とEUとの通商協議に大きく反応せずに推移しています。そのため、ポンド相場全体の見通しは引き続き明るく、イングランド銀行もテーパリングに向けて緩やかなに動きつつあります。
最後に、株式市場は上昇を継続しています。国債利回りの低下を受けて、最近のハイテク株、及び成長株は大きく回復しています。株高の流れは、FOMC政策会合での見解、及びドットプロット次第となるでしょう。