デイリーマーケットコメント–米株価回復、米ドル高一服

投稿日: 2021年6月22日19時01分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • FRBによる懸念緩和、株価回復、米ドル高一服
  • 米国とイランの合意締結の期待後退で原油価格上昇、ゴールド安定推移
  • GMT18:00のパウエル議長の議会証言に注目

FRBの方針に注目

利上げに向けたFRBの方向転換により、インフレーショントレードは打撃を受けましたが、下落は長く継続しませんでした。昨日の米株式市場では、流動性は株価を下支えするものの、株高に必要不可欠ではないことが認識され、株価が大きく回復しました。

実際に、際限のない流動性供給の停止は、株式市場にとってもポジティブな要因となるでしょう。利上げにより、インフレ上昇による企業収益へのマイナス影響が緩和されます。

昨日、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁の発言は、市場の懸念緩和の一因となりました。ウィリアムズ総裁は、経済回復は依然として不十分の為、現行の景気支援策の一部を終了するには時期尚早との見解を示しました。ウィリアムズ総裁はFRBの主要メンバーであり、永続的な投票権を保有しています。そのため、FRBの指導部は、早急な金融引き締めを望んでいないことが明らかになりました。

本日は、GMT18:00に予定されているパウエル議長の議会証言に市場の注目が集まるでしょう。パウエル議長の証言内容に目新しい材料は予測されていませんが、質疑応答での量的緩和政策の今後の方針には市場が注視するでしょう。

米ドル高一服

株式市場の静寂は、米ドル安に繋がります。主要な原因がないにもかかわらず、米ドルは一段と下落しました。最近の米ドル高の動きは、過剰と見なされた可能性があります。

米ドルが下落すると、当然ながら他の通貨が下落します。米ドル安と株価の流れにより、ポンドが上昇しました。

本日の米ドルの動きは、パウエル議長の議会証言次第となるでしょう。大局的な流れとしては、米経済指標結果次第となります。特に雇用統計は、テーパリング時期決定に影響を及ぼすでしょう。

市場は9月までのテーパリングを織り込んでいる為、米ドル高の流れは夏まで継続する模様です。

原油価格一段高、ゴールドは慎重に回復

コモディティ市場では、原油価格が数年ぶり最高値を更新しました。株価の回復、米ドル安、及び米国とイランの核協議難航の可能性が原油高に繋がったようです。

イランの新大統領は、バイデン大統領との面会を拒否し、核協議のムードは悪化しました。6回目の協議は、交渉担当者は進展があったと見なしているものの、具体的な進展は見られませんでした。

イラン産原油の供給は遅延する見通しで、需要回復も追い風となり、原油価格が上昇しました。原油高により、カナダドルも上昇しました。

米ドル安が材料視され、ゴールドも緩やかに回復しました。ゴールドは、流動性低下、インフレ懸念後退、及び米ドル高に直面する為、一時的な上昇に過ぎないかを見極める必要があります。