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FRBメンバーの発言で米ドル高一服
世界市場は、金融政策の方向性に引き続き反応しています。複数のFRBメンバーによる発言が早期利上げへの懸念を緩和させ、今週の米ドルは最近の上昇幅の一部を失い、株価は最高値付近まで回復しました。
昨日、パウエル議長は早急な利上げは実施しない方針を示し、インフレ上昇は一過性に過ぎないとの見解を示しました。ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁、及びサンフランシスコ連銀のデイリー総裁もパウエル議長と同様の見解を示し、量的緩和縮小は時期尚早との考えを強調しました。
市場は、FRBによる早急な政策変更の予定はないと解釈し、ハイテク株や成長株が買い戻され、ナスダック指数は最高値まで回復しました。
経済指標結果が悪化しない限り、FRBがテーパリングを最初に示唆するのは、8月のジャクソンホール会議となる見通しです。9月にテーパリングを公式発表し、年末までに着手する公算が大きいでしょう。
金利差により、ユーロ/ドルは下落の可能性
ECBはFRBとは反対の方向に進んでいます。最近の報道によりますと、ECBはインフレ目標の引き上げを検討しており、オーバーシュートの容認も示唆しています。過去10年間、ECBはインフレ目標を大幅に引き上げていないことから、インフレ目標の引き上げは緩和政策の維持を意味するでしょう。
したがって、9月にFRBがテーパリングを発表する一方で、ECBがマイナス金利の延長を発表する可能性があります。この場合、金利差の期間が継続する為、ユーロ/ドルの下振れリスクが大きくなるでしょう。
市場は、9月の正式な発表までは待たず、この流れを織り込み始めるでしょう。翌週の米非農業部門雇用者数は、一段と重要になるでしょう。
FRBメンバーが早急な利上げへの懸念を緩和した為、先週のショートスクィーズの動きは後退しました。米ドルは、国債利回りの低下で下落する円に対してのみ上昇幅を拡大させました。
ユーロ圏PMIは広範な経済回復を浮き彫り
本日に発表されたユーロ圏PMIは、経済再開とワクチン普及による消費と雇用の増加、及び経済の大きな回復を示しました。更に、経済回復の流れは、製造業からパンデミックで打撃を受けた業種まで広がっていることです。
これにより、欧州時間のユーロは上昇しました。上昇相場が継続するのか、或いは今回の上昇は経済再開による反動に過ぎないのかを見極める必要があります。
米政府の支援金程の規模はないものの、今年後半には、欧州救済基金による支援金が経済回復を支えることが期待されます。
本日には、米6月マークイットPMI、及びカナダ4月小売売上高が発表されます。GMT13:10にはボウマンFRB理事、GMT15:00にはアトランタ連銀のボスティック総裁、GMT16:00はラガルドECB総裁の発言が予定されています。