デイリーマーケットコメント–英中銀の政策会合に注目

投稿日: 2021年6月24日09時59分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • 英中銀は現行政策を維持する見通し、ポンドの緩やかな上昇の可能性
  • FRBメンバーのタカ派寄り発言で、米ドル底堅く推移
  • 株高継続、本日も多数のFRBメンバーの発言予定

英中銀は楽観的見解を維持する模様

本日、市場の関心はイングランド銀行の政策会合に向けられます。本日には、記者会見や最新の経済見通しの発表は予定されていない為、政策変更が示唆される公算は小さいでしょう。しかしながら、英経済の急速な回復により、イングランド銀行が経済見通しの文言を更新するリスクがあります。

経済再開により、英国内の需要は大幅に回復し、最新のPMI指数は経済成長の持続を示しています。インフレは既に5月の時点でイングランド銀行が目標とする2%を上回りました。最新の調査では、供給が需要に追い付かない為、インフレ上昇の継続が予想されています。

唯一の懸念材料は、デルタ株の感染拡大による経済の完全な再開の遅延です。しかしながら、一部の業種のみの遅延の為、英経済全体への大きな影響にはならないでしょう。英国とEUの通商協議に関しては、「休戦」間近との報道もあります。

最近のポンドは、米ドル回復により、若干下落しています。しかしながら、長期的見通しは、明るい模様です。イングランド銀行が、最初に利上げに踏み切る中央銀行となる可能性があります。現在の所、最初の利上げは翌年11月が予想されています。政策金利の乖離が一段と鮮明となる中、ポンドは、円、スイスフラン、及びユーロ等の低金利通貨に対して上昇するでしょう。

FRBメンバーのタカ派寄り発言で、米ドルは底堅く推移

外国為替市場では、大きな動きがありました。米PMI指数の脆弱な結果を受けて、米ドルが下落しました。その後、FRBメンバーのタカ派寄り発言を受けて、PMI指数のポジティブな詳細が市場で材料視され、米ドルは回復しました。

米6月マークイットPMIは、過去最高となった先月結果の68.7から63.9に低下しました。これにより、経済回復がピークに達した可能性が浮き彫りになりました。しかしながら、PMI指数の詳細に着目すると、原因は回復の鈍化ではなく、原材料と適切な人材不足であることが明らかになりました。

供給状況が改善ではなく、悪化していることから、インフレ上昇が一段と強まり、金融正常化の時期を前倒しせざるを得ないリスクがあります。アトランタ連銀のボスティック総裁は、インフレ上昇の長期化を指摘し、翌年の利上げ実施を支持する見解を示しています。

米ドルが勢いを取り戻すには、労働市場の回復が不可欠でしょう。完全回復には、依然として750万人の雇用の雇用が不足しています。これがFRBがインフレ上昇は一過性に過ぎないと判断している主要な原因です。したがって、翌週に発表される米非農業部門雇用者数は、テーパリング時期の判断材料として非常に重要になります。
株価は最高値付近で推移、OPECのニュースで原油高継続

昨日の米株式市場は、最高値付近での推移を維持しました。流動性供給の停止のシグナルにもかかわらず、米株価は底堅く推移していることから、今回はテーパリングによる株式市場の大混乱の公算は小さいでしょう。金融正常化がかなり遅いスピードで進まない限り、株式市場に大混乱を引き起されないでしょう。

エネルギー市場では、OPECが8月に日量50万バレルの増産を検討していることが報じられたものの、原油価格の高騰が継続しています。市場は供給増加を懸念していた為、今回の原油価格上昇は、市場にとってポジティブなサプライズでした。

本日も、複数のFRBメンバーによる発言が予定されています。GMT13:30には、アトランタ連銀のボスティック総裁、及びフィラデルフィア連銀のハーカー総裁が発言予定です。GMT15:00には、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が発言し、GMT17:00にはセントルイス連銀のブラード総裁も発言予定です。