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米消費者物価指数の強い結果後、市場は落ち着きを取り戻し、安定推移
米6月消費者物価指数は5.4%となり、13年ぶり高水準となり、インフレ上昇は一過性に過ぎないとのFRBへの見解に疑問が浮上しました。CPIコア指数は前月比0.9%増となり、予想の約2倍の伸びとなりました。殆どの指標は、インフレ上昇は一過性に過ぎないとの見解を裏付ける結果となっています。しかしながら、経済再開により、中古車や旅行の需要が増加し、食料や燃料の物価上昇は一過性ではない可能性が懸念されています。
消費者物価指数発表後、長期と短期の国債利回りが上昇し、米ドルも上昇しました。国債利回りは一時低下したものの、短期国債利回りが上昇し始めました。その後、30年債入札に力強い需要が見られなかった為、長期国債利回りも上昇に転じました。
国債入札前の市場ムードの影響した消費者物価指数の結果により、市場は若干慎重姿勢となりました。しかしながら、本日の債券市場に大きな動きはなく、外国為替市場の安定推移しています。
米ドルは反落、ユーロは上値の重い展開
米消費者物価指数の強い結果の影響により、米ドルは本日前半の上昇幅の一部を失いました。米ドルは先週に記録した3かげつぶり高水準92.845を上抜けることができず、反落しました。本日、殆どの主要通貨は対米ドルで堅調推移しています。しかしながら、ユーロは依然として不安定な動きとなっています。
ユーロ/ドルは、1.1770ドル付近が抵抗線となっている模様です。ECBがフォワードガイダンスの修正の準備を進め、インフレの2%越えを容認する可能性がある為、3月と同様に1.17ドル台が抵抗線となるでしょう。
シドニーのロックダウンが2週間延長された後、豪ドルは再度上値の重い展開となりました。英6月消費者物価指数が2018年8月以来の高水準の2.5%増となったことを受け、本日のポンドは上昇しました。
NZ中銀が量的緩和停止を公表し、NZドル上昇
本日最も上昇した通貨は、NZドルでした。市場予想に反して、ニュージーランド準備銀行が今月23日までに量的緩和を終了する方針を公表し、NZドルが急騰しました。
ニュージーランド準備銀行による予想外の動きにより、早期利上げ観測も上昇しました。市場の利上げ予想は11月から8月早まりました。
米ドル高の流れがなければ、NZドルの上昇は一段と拡大していたでしょう。ニュージーランド準備銀行は、パンデミック後、最初に利上げを実施する中央銀行となる模様です。しかしながら、米ドル高により、NZドルは対米ドルでの0.70ドル台越えの達成は困難な模様です。
米企業の四半期決算の好調な結果への市場反応は限定的、国債利回りで株高の流れ失速
米消費者物価指数の強い結果、及び国債利回り上昇を受けて、株式市場では、ダウ工業株、S&P500、及びナスダック指数は全て下落しました。JPモルガンチェース、及びゴールドマンサックスの好調な決算結果は、株高の流れには繋がらなかったようです。
本日には、バンク・オブ・アメリカ、シティーグループ、ウェルファーゴ、及びデルタ航空の四半期決算が発表されます。直近のナスダック指数は、若干上昇して推移しています。一方で、他の米主要株価先物指数は、欧州株価と同様に、下落基調となっています。
本日は、パウエル議長の議会証言までは、市場は比較的静かな流れとなるでしょう。パウエル議長は、テーパリング開始時期を変更しない模様ですが、最近のインフレ上昇に関する見解を議会から求められるでしょう。
今回は、インフレ上昇は一過性に過ぎないとの見解は慎重に示される必要があるでしょう。
上院民主党の指導部、及び上院予算委員会の民主党メンバーが3兆5000億ドル規模のインフラ投資計画で合意に達し、財政調整措置で単独可決を目指す公算が大きくなった為、リスク資産が底堅く推移する可能性があります。