XMTradingは、アメリカ合衆国の居住者にサービスを提供していません。
極限の取引を。Visa Cash App Racing Bulls F1 Teamの誇り高きオフィシャルパートナー。詳細はこちら

市場は全体的に慎重姿勢
過去数週間、債券市場で主流となっていた慎重姿勢が株式市場や通貨市場にも波及した為、投資家は不明確な要因に当惑しました。国債利回り低下に繋がった最初の動きは、債券市場でのショートスクィーズでした。しかしながら、ショートスクィーズの動きは根強く、他の市場にも波及したことから、一段と根深くなる可能性があります。
ワクチン接種率の高い主要経済国における感染拡大に、市場は警戒感を強めている模様です。特に発展途上国では、ワクチンへの耐性を持つ変異株の新たな出現は、混乱をもたらす永久の現象となる可能性があり、経済回復の妨げとなるでしょう。政府や中央銀行による大規模な財政刺激策は、パンデミックへの対応には十分ですが、ウイルスの全滅には不十分でしょう。
アジアや欧州の複数の国、及びオーストラリアは、デルタ変異株による急速な感染拡大に直面しています。入院率が依然として低いことは良いニュースですが、新規感染者数増加により、規制強化が経済活動を長期間制限することになるでしょう。
市場は、パンデミック時の動きに逆戻りしました。オールドエコノミー株が大きな打撃を受けて、株価は上値の重い展開となりました。一方で、ハイテク関連株はどのような状況下でも安定した需要があるとの見方により、大手ハイテク企業の株価は堅調推移しました。危機の間、何度も見られたように、感染拡大への懸念は株式市場には自動的に修正します。感染拡大が悪化した場合、財政刺激策の長期化を意味します。
OPECプラスの減産縮小合意後、原油価格下落、米ドルと円上昇
全体的なリスク回避の流れが原油市場にも波及しました。OPECプラスの減産縮小合意にもかかわらず、原油上昇の勢いは失速しました。OPECプラスは、年末までに日量200万バレルの減産縮小に合意しました。アラブ首長国連邦、及び他の産出国による増産要求が反映された形となります。
合意は一定の安定はもたらし、生産国間の不均衡リスクを解消させます。しかしながら、その一方で、需要がまだ安定していない時期での供給増加になります。OPECが翌年までにすべての減産を終了し、米シェールガスの供給も増加すると、原油相場の上昇勢いは失速するでしょう。
安全資産への需要が増加し、米ドル、円、及び国債が買い戻されました。先週金曜日の米小売売上高の強い結果は、堅調な米経済を浮き彫りにし、米ドルは一段高となりました。
ポンドとゴールドも下落
本日、最も軟調推移した通貨はコモディティ通貨でした。原油価格の影響を特に受けるカナダドルは大きく下落しました。株式市場の影響を大きく受けるポンドも、上値の重い展開となりました。英保健相が新型コロナウイルスの簡易検査で陽性となったことも、ポンド下落の追い風となりました。
英首相、及び保健相が自宅で自主隔離となる中、英政府の規制撤廃、及びワクチンによる入金率低下が試されることになります。
米ドル高の流れにより、ゴールドの見通しも悪化しています。国債利回りは過去最低水準となっているものの、ゴールドの上昇に繋がっていません。
本日、主要な経済指標の発表は予定されていませんが、今週にはECB政策会合が予定されています。更に、米企業の四半期決算発表も継続します。