デイリーマーケットコメント–中国株安一服、米株価は不安定な動き、FOMC結果に注目

投稿日: 2021年7月28日19時31分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • 中国株安は他市場にも影響したものの、既に回復の兆し
  • 米企業の強い決算結果にもかかわらず、経済回復がピークに達した懸念で、米株価下落
  • FOMC政策会合結果、及びパウエル議長の記者会見に注目
  • 国債利回りの低調な動きにもかかわらず、FOMC政策会合を控え、米ドルは若干上昇

アジア株式市場での荒い値動き後、本日は落ち着いた動き

中国政府による規制強化を受けて、3日連続で下落した中国株価は、本日には若干の回復を試みました。直近のセッションでのCSI300指数は上昇し、上海総合指数は下げ幅の半分以上を回復させました。

一方、アジアの株式市場は、昨夜の米株価下落の影響を受けて、概ね値下がりしました。特に日経平均株価は、東京の感染者数が過去最多となった為、大幅に下落しました。シドニーでのロックダウンの4週間延長により、豪株価も下落しました。

米ハイテク企業の株価下落を受けて、全体的にハイテク株価が最も大きな打撃を受けました。

米企業の強い決算結果にもかかわらず、米株価は下落

アップル、マイクロソフト、及びグーグルの四半期決算は、市場予想を上回る結果となりました。しかしながら、四半期決算発表は米市場のクローズ後だった為、前回の強い結果が今回も続かない可能性が懸念され、米株式市場は下落して引けました。

経済、及び決算結果への懸念は既にピークに達し、最近の米株価の上値を重くしています。感染状況の見通し悪化も、市場懸念を一段と強めています。昨日、米疾病対策センターは、新型コロナウイルス感染抑制に関する指針を見直し、屋内でのマスク着用を勧告しました。

指針の見直しは、ワクチン接種率の高い地域でも、デルタ変異株の感染拡大リスクに直面していることを示しています。世界の多数の地域で、デルタ変異株の感染が急速に拡大し、パンデミック終焉への期待を後退させました。

一方、良いニュースもありました。米7月消費者信頼感指数は17か月ぶり高水準となりました。しかしながら、昨日の米主要3指数は全て下落して引けました。ナスダック指数は1.2%の下落となりました。本日のEミニ先物指数は下落して推移しているものの、最近の安値までは下落していません。一方、本日の欧州株式市場は上昇してのオープンとなりました。本日には、フェイスブック、クアルコム、ボーイング、及びフォードの四半期決算が発表されます。

米ドルと国債利回りの動きは、FOMC政策会合結果次第

利益確定売りの動きも一服し、本日の四半期決算が強い結果となった場合、市場ムードは一段と改善するでしょう。若干のリスク材料は、GMT18:00のFOMC政策発表、及びその30分後に予定されているパウエル議長の記者会見でしょう。

FOMC政策発表には目新しい材料はない模様ですが、パウエル議長はテーパリング協議について一段と踏み込んだ発言をする可能性があります。デルタ変異株の感染拡大により、タカ派的サプライズの公算は小さくなりました。パウエル議長が感染拡大にあまり懸念を示さない場合、国債利回りへの動きに影響するでしょう。

本日、米10年債利回りは若干上昇し、米ドルの回復に繋がりました。ポンドは米ドル安の恩恵を受けて、1.38ドル台越えを達成しました。直近のポンド/ドルは若干下落した1.3863ドル付近で推移しています。英国内の新規感染者数の減少も、ポンド高の追い風となっている模様です。一方、豪ドル、及びNZドル等のリスク通貨は、先週の安値からあまり回復していません。ロックダウン延長が豪金融政策への影響懸念に繋がり、豪第2四半期消費者物価指数の強い結果にもかかわらず、豪ドルは下落基調となっています。

ユーロ/ドルは、1.18ドル台を維持して推移しています。市場のリスクムードの改善を反映し、円は全面安となっています。