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FRBによるショックが収まり、米ドルは安定推移
パウエル議長が利上げ実施にはまだ時間かかること、及び労働市場は完全に回復していない見解を改めて表明したことを受けて、先週の米ドルは下落しました。パウエル議長の辛抱強いトーンにより、8月のテーパリング発表の公算は低いと市場では判断されました。そのため、米国債利回りは過去最低水準まで低下しました。
全体的なトーンは、市場予想程にはハト派寄りにはなりませんでした。FRBは、米経済が目標に向けて前進していることを強調し、パウエル議長は「我々は強い労働市場に向けて明確にすすんでいる」と発言しました。更に、パウエル議長は、デルタ変異株を主要なリスクとして見なしませんでした。
重要なことは、8月はテーパリング発表には時期尚早の可能性があるものの、FRBがテーパリングに向けて前進していることから、9月が有力な可能性として浮上していることです。9月までには、FRBは2つの雇用統計を確認することができ、米議会はインフラ計画案を承認しているでしょう。
ECBも日銀もFRBのようにテーパリングに向けて動いていない為、米ドルは対ユーロと円で上昇傾向となるでしょう。今週金曜日には米雇用統計が発表され、米ドル高の流れが試されるでしょう。
米国は年内の完全雇用達成の可能性?
米経済の完全回復には、約670万の雇用が必要です。しかしながら、パンデミックにより、300万人が退職した為、完全回復に必要な雇用数は、僅か約400万程度になる公算が大きいでしょう。
失業手当の期限終了により、400万人の内、約100万人近くが7月には職に戻る模様です。このペースで雇用が回復した場合、米国は年内には完全雇用に到達するでしょう!その場合、当然ながら、FRBによるタカ派的方針、及び米ドル高に繋がりますが、現在の所、全ては労働市場次第となります。
米株価上昇、豪中銀の政策発表注目
本日の外国為替市場は、殆どの通貨ペアが狭いレンジ幅内での取引となっており、かなり静かな動きとなっています。株式市場では、より大きな動きがありました。米主要株価先物指数は上昇してのオープンを示しており、S&P 500は最高値を僅かに下回る水準となるでしょう。
米企業の好調な決算結果は国債利回りを最低水準付近まで押し下げ、米議会では追加財政刺激策と承認間近となっており、株価上昇要因が揃っています。米上院では、新規支出規模が5500億ドルの超党派インフラ計画が審議入りし、8月休会前の可決を目指します。
中国PMIの脆弱な結果により、需要見通し悪化が予測され、原油価格は下落しました。中東地域でのイランとイスラエルの新たな対立は、原油価格を上昇させることができませんでした。
本日に発表される主要な経済指標は、米7月ISM製造業景況指数になります。明日には、オーストラリア準備銀行の政策発表に市場の注目が集まるでしょう。長引くロックダウンは経済回復に影響する為、豪経済鈍化に繋がるでしょう。オーストラリア準備銀行がテーパリング計画を撤回した場合、豪ドルは下落するでしょう。
今週には、米雇用統計発表、及びイングランド銀行の政策会合が予定されています。