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株式市場は楽観ムード
米株高の流れに失速の気配は見られません。昨日、S&P 500は再び最高値を更新し、年初から27%の上昇を記録しました。
米議会でのインフラ投資法案承認、FRBが早期利上げを実施しない方針、及び米企業の好調な決算結果は全て株高の要因となりました。
しかしながら、実際には株高の流れの要因は難解です。
買戻しの動きが株価を最高値まで押し上げ、バリュエーションがより許容範囲内となる水準まで国債利回りが低下し、オプション取引が急増し、アルゴリズムを追いかける勢いが株価を押し上げています。
ファンダメンタルズ要因を超える急激な株高の動きに、FRBも懸念を示しています。昨日、FRBは半期に一度の金融安定報告を公表しました。金融安定報告では、中国の債券リスクの世界金融システムへの波及、利上げとインフレ上昇が既に高水準まで上昇したバリュエーションに影響する可能性が指摘されました。
現在、市場を取り巻く環境は不安定になっています。年末にかけて、市場の動きは一段と荒くなる可能性があります。しかしながら、現段階において、上昇の流れに追随するのは時期尚早でしょう。今後の動きを見極める為、明日に発表される米10月消費者物価指数には、市場の注目が集まるでしょう。
米ドル下落、一方の円は上昇
今週の外国為替市場では、米ドルが若干下落しました。国債利回り低下、及び株式市場での楽観ムードは、米ドルを若干押し下げました。
来年にパウエル議長の任期終了を控え、再任されない憶測が広がりつつあります。パウエル議長は共和党支持者です。したがって、バイデン政権がブレイナード専務理事のような民主党支持者を指名する可能性があります。ブレイナード専務理事はよりハト派的メンバーです。そのため、FRBが利上げに一段と慎重になる可能性があります。
利回りが最安値水準まで低下し、米ドルも低下する中、円とゴールドが上昇しています。利回りが最低水準まで低下するほどには、インフレ見通しは変化していない為、円とゴールドが回復が継続するかは不透明です。
ポンド回復、主要イベントに注目
ポンドも最近の下落幅の一部を回復しました。英国内では特に大きなニュースがなかった為、株式市場の楽観ムードがポンド上昇に繋がったようです。
ポンドを取り巻くリスク要因は、根強く残っています。翌年の4回の利上げ観測はかなり楽観的観測であり、また英国のEU離脱交渉においては、ジョンソン首相が議定書第16条の発動させる政治的リスクがあります。
本日に発表される米10月生産者物価指数は、明日の米10月消費者物価指数の先行指標となるでしょう。更に、FRBのパウエル議長、ECBのラガルド総裁、及びイングランド銀行のカーニー総裁の発言にも注目が集まるでしょう。三名とも最近に発言を公表したばかり、目新しい内容は予想されていない為、市場を動かす公算は小さいでしょう。
明日には、中国10月消費者物価指数が発表されます。市場の関心は、生産者価格に向けられます。中国の工場がインフレ上昇で世界市場に急激に影響していることが浮き彫りとなるでしょう。