デイリーマーケットコメントー米ドル全面高、株価は方向性が定まらない展開

投稿日: 2021年11月12日20時19分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • 利上げ観測再度上昇で、米ドル全面高
  • 株価は方向性が定まらない展開、供給リスクで原油価格は下落基調継続
  • 11月ミシガン大学消費者信頼感指数、及び米9月JOLT求職発表

米ドル全面高の流れ

米消費者物価指数発表の強い結果が早期利上げ観測を上昇させ、米ドルが急騰しました。そのため、今週は米ドル高の流れでお取引を終える模様です。現在、米利上げ観測において、翌年の2回の利上げの可能性、或いは3回の利上げ可能性で市場では意見が分かれています。

翌週に発表される米10月小売売上高は、市場に大きな影響を及ぼすでしょう。J.P.モルガンチェースのクレジットカードの利用状況によりまと、10月は堅調な消費が見られ、11月はクリスマスギフトの早期購入の動きにより、消費の大幅な増加見られているようです。したがって、この先、米ドルにはポジティブなニュースが期待されます。

対照的に、ユーロは複数のリスクに直面しています。エネルギー価格高騰は消費者に影響を及ぼし、ドイツ国内では新規感染者急増により、経済成長鈍化に繋がる規制強化のリスクがあります。中国は欧州の最大の輸出先であるため、中国経済鈍化も欧州に大きく影響します。

現在の状況から、市場予想のように、ECBが翌年に利上げを実施する公算は小さいでしょう。一方で、FRBの翌年の利上げは3回も予想されている為、ユーロ/ドルの下振れリスクは大きくなっています。

米株価は方向性が定まらない展開

昨日の米株式市場には、大きな動きはありませんでした。米ウォルト・ディズニー社が動画配信サービスの加入者数鈍化が明らかになり、同社の株価が大幅安となると、ダウ工業株も下落しました。ナスダック指数は、ハイテク株価の値上がりで上昇しました。S&P500は、横ばい推移となりました。

方向性を判断するには難しい状況である上に、バリュエーション上昇も状況の見極めを一層困難にしています。上昇したバリュエーションの調整のリスクは、かなり高まっています。一方で、国債利回りの低下の中、株式に代わる資産がないため、株価下落は押し目買いの機会となるでしょう。

原油価格は上値の重い展開

エネルギー市場では、原油価格の下落が継続しています。インフレ上昇、及び原油高に対応する為、米政府が原油備蓄を放出するとの憶測が高まっています、イランとの核協議合意は、原油高に対応する代替案となるでしょう。

原油価格下落、及び米ドル高はカナダドルの下落要因になりますが、堅調なカナダ経済により、カナダドル安が継続する公算は小さいでしょう。カナダ中央銀行は、主要な中央銀行の中でも早期に金融引き締めに着手するでしょう。市場は、翌年の利上げは5回を予想しています。

本日は、米11月ミシガン大学消費者信頼感指数、及び米9月JOLT求職が発表されます。主要な経済指標とは見なされませんが、インフレ、及び労働市場の動向に関心が集まっている為、市場の注目を集める可能性があります。GMT17:00には、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が発言予定です。