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オミクロン株の懸念後退?
FRBのテーパリング加速観測、及びオミクロン株は当初の想定程には危険性が高くないことが市場で織り込まれつつあり、2週間の荒い値動きの後、米株価はターニングポイントに達している可能性があります。パウエルFRB議長がテーパリング加速を示唆し、世界株式市場では売り圧力が強まりました。更に、オミクロン株の出現、及び各国の入国規制が株価を一段と下落させました。
債券市場では、短期国債利回りと長期国債利回りの差が乖離し、オミクロン株への懸念が一服した兆しが見られます。市場は、FRBが債券購入プログラムの終了を前倒しして、3月には終了させ、5月には利上げに踏み切ると見なしているようです。更に、3月利上げの可能性も上昇しています。
長期国債利回りは、FRBのタカ派的方針に挑戦
過去2週間、長期国債利回りが大幅に低下しました。先週金曜日、10年債利回りは2か月以上ぶりの最低水準1.335%まで低下しました。長期国債利回りの低下は、長期的な借り入れコスト上昇に最も反応しやすいバリュエーションの高い銘柄には、ポジティブなよういんとなりました。更に、早期利上げは、その後の大幅な利上げを回避すると市場では見なされています。
現在の最大のリスクは、オミクロン株への懸念が後退すると、感染拡大による影響を過小評価することでしょう。或いは、感染拡大へのリスクが強まる中、FRBがタカ派的方針に転換し、翌年春の利上げに踏み切ることも、大きなリスクになります。
しかしながら、現在の所、株価下落は押し目買いの機会となっているようです。欧州セッション開始時のS&P 500は、0.7%上昇しています。取引開始後、FTSE 100指数、及びドイツ株価指数も上昇しました。
米11月ISM非製造業景況の強い結果で米ドル上昇、中国経済への根強い懸念
一方のアジア株式市場では、中国経済鈍化への懸念を背景に、若干の回復に留まりました。中国恒大集団への根強い懸念、及び中国政府によるハイテク産業への規制強化が、中国経済の見通しを悪化させています。中国人民銀行による預金準備率引き下げが報じられましたが、緩やかな対応では不十分と判断され、市場のムード改善には繋がりませんでした。
対照的に、米経済は力強い回復見通しを示しています。先週金曜日の米11月非農業部門雇用者数は低調な結果となったものの、米11月ISM非製造業景況は最高水準となりました。米11月ISM非製造業景況の雇用項目は改善し、賃金も高水準を維持したことから、今週金曜日の米11月消費者物価指数に注目が集まります。
FRBがインフレ上昇が一過性に過ぎないとの見通しを微妙に変化させる中、3月、或いは5月利上げ観測が上昇しています。本日、市場のリスクオンムードが若干回復したものの、利上げ観測により、米ドルは先週の上昇幅を拡大させました。
政策会合を控え、豪ドルとカナダドル上昇
先週金曜日に、ラガルドECB総裁がハト派的見解を改めて示した後、ユーロ/ドルは1.13ドル台を割り込みました。一方、ポンドは緩やかに回復しました。
安全資産の円は全面安となり、スイスフランも大幅に下落しました。一方で、コモディティ通貨が上昇しました。
豪経済指標では、感染拡大の規制緩和により、豪労働市場に回復の兆しが示され、豪ドルが上昇しました。
カナダドルも、先週金曜日のカナダ雇用統計の強い結果を反映し、対米ドルで1.28カナダドルまで上昇しました。
今週の火曜日と水曜日には、オーストラリア準備銀行とカナダ中央銀行の政策会合が予定されています。オミクロン株の出現により、オーストラリア準備銀行は早期利上げ観測を後退させる可能性があり、オーストラリア準備銀行の政策会合には下振れリスクがあります。一方、カナダドルは、利上げ時期前倒しの可能性により、タカ派的なサプライズのリスクがあります。