デイリーマーケットコメントーオミクロン株で市場はリスクオフ、米ドルは上昇幅拡大

投稿日: 2021年12月14日20時42分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • 昨日は、オミクロン株への懸念浮上で米株価も世界の株価と同様に下落、本日は若干安定
  • オミクロン株による中央銀行の方針への影響懸念で、米ドルは1週ぶり高値に上昇
  • 本日は、英雇用統計、及び米生産者物価指数発表

オミクロン株のニュースで、楽観的観測後退

中国国内でオミクロン株の初感染者が見つかったことにより、中国政府は感染対策を強化しました。これを受けて、世界経済への懸念が強まり、株式市場もリスクオフの流れとなりました。英国内でオミクロン株による初の死亡者が出たことも、市場の懸念ムードを強めました。

オミクロン株による世界経済への影響は限定的であるとの楽観的観測は後退し、先週の上昇から下落に転じる可能性が強まりました。昨日、米株価は下落し、特に成長株が大きな打撃を受けました。ナスダック指数は1.4%値下がりし、S&P 500とダウ工業株の終値は0.9%値下がりしました。

新型コロナウイルス関連のニュースは、今後数か月の経済見通しに打撃を与える可能性があり、市場ではリスク回避の流れが強まりました。新たなクラスターにより、中国国内の上場企業10社以上が生産停止を余儀なくされ、物流遅延、及びインフレ上昇への懸念も再度強まりました。

本日、英議会では、ナイトクラブや大型イベント利用時の接種証明書の提示義務を含むプランBが採決されます。昨日には、ジョンソン首相がオミクロン株による初めての死亡者を公表しました。

今週に開催される複数の中央銀行の政策会合では、金融正常化の動きが期待されている為、オミクロン株のネガティブなニュースは市場を慎重ムードにさせました。

中国不動産業界でのデフォルト懸念により、豪株式市場の上値が重くなりました。中国CSI 300は、0.7%値下がりしました。

一方、欧州株式市場は上昇してスタートし、昨日の大幅な下落幅の一部を回復しました。米主要株価先物指数も上昇し、0.25%値上がりしてのスタートを示しています。

市場は中央銀行の政策会合待ち

市場全体の流れでは、FRB,ECB,及びイングランド銀行の政策会合やオミクロン株への警戒を背景に、慎重ムードが強まり、レンジ幅での取引となりました。明日のFOMC政策会合では、テーパリング加速が予想されていますが、市場の関心は、2022年の利上げ回数となるでしょう。

昨日に低下した国債利回りは、本日には上昇し、安全資産の円は概ね下落基調となりました。一方の米ドルは、底堅い需要により、対主要通貨で1週間ぶり高値まで上昇し、その後に若干下落しました。

木曜日のECB政策会合では、ハト派的方針が示されるでしょう。英国内で感染者数増加、及びジョンソン首相がオミクロン株の感染拡大に注意を促した為、イングランド銀行は利上げを翌年まで見送る公算が大きいでしょう。

ユーロとポンドは安定推移

英経済の見通し悪化は、既にポンド相場に織り込まれているようです。今週のポンド/ドルは、1.32ドル付近で推移しています。過去3か月の英雇用者数は、市場予想を下回りました。しかしながら、11月失業保険申請件数は低下し、経済成長鈍化にもかかわらず、労働市場の回復が継続していることが浮き彫りとなりました。

ユーロは下落が一服し、対米ドルで1.13ドル付近で推移しています。

一方、リスク通貨の売り圧力は過去数日間強まり、原油価格の安定にもかかわらず、特にカナダドルが下落しました。

本日には、米11月生産者物価指数に注目が集まるでしょう。明日には、ニュージーランド準備銀行のオア総裁の議会証言が予定されています。