XMTradingは、アメリカ合衆国の居住者にサービスを提供していません。
極限の取引を。Visa Cash App Racing Bulls F1 Teamの誇り高きオフィシャルパートナー。詳細はこちら

株式市場の混乱は一層の深まり
本日の株式市場は、昨日の大幅な下落の一部を回復し、安定して推移しています。昨日、成長株、及び大手ハイテク株の大幅な値下がりにより、S&P 500は3.2%下落し、2021年4月以来初めて4000台を割り込みました。ハイテク銘柄が中心のナスダック指数は4.3%も値下がりし、ダウ工業株は2.0%の値下がりとなりました。
各国の中央銀行がインフレ抑制の対応に動き始める中、経済成長鈍化の兆しも強まっています。中国が上海と北京の厳しいロックダウンを実施後、世界経済の成長見通しは悪化しました。
しかしながら、市場の冷静なムードにより、中国株式市場は約1%上昇しました。欧州株式市場は上昇してのスタートとなり、米株式市場も同様に上昇してのスタートとなる模様です。
米消費者物価指数発表控え、FRBメンバーの発言に注目
昨日、アトランタ連銀のボスティック総裁は、今後2回のFOMC政策会合において、0.50%の利上げを実施する見通しを明らかにしました。ボスティック総裁は、0.75%の利上げの可能性は低いとの見解を示し、市場の懸念を若干緩和させました。
本日には、ウォーラーFRB理事、及びクリーブランド連銀のメスター総裁の発言が予定されています。しかしながら、米国のインフレがピークアウトしたとの見方が広がる中、今週の市場の最大の関心は、水曜日の米4月消費者物価指数に向けられるでしょう。
消費者物価指数が予想を下回る結果となり、国債利回りが一段と下落した場合、米株価の回復に繋がるでしょう。昨日、米10年債利回りは急落し、3年半ぶり高水準3.2%から3%付近まで低下しました。
米ドルは下落、ポンドは最近のリスク要因にもかかわらず回復
国債利回り低下、及び市場のよりポジティブなムードにより、本日の米ドルの上値が重くなりました。米ドルインデックスは、20年ぶり高水準104.19から若干低下しました。本日には、下落基調が継続していたポンドも若干回復しました。
過去1か月間に大幅に下落したポンドは、昨日に対米ドルで約2年ぶり安値1.2258ドルまで値を切り下げました。イングランド銀行による英経済への悲観的な見通しに加えて、英国のEU離脱問題が再燃しました。数か月に及ぶEU側との協議に進展がない中、英トラス外相は、英領北アイルランドのプロトコル停止の用意があることを改めて示しました。
ユーロ/ドルは1.0560ドル付近で横ばい推移となり、コモディティ通貨は前半の下落から回復して安定推移となりました。
原油価格回復、しかしながら下振れリスク継続
コモディティ価格の上昇が、豪ドル、NZドル、及びカナダドルを押し上げているようです。原油価格は前半の下落を回復させ、欧州セッション開始時のWTI原油先物、及びブレント原油先物は緩やかに上昇しました。しかしながら、中国のロックダウンが数週間継続する見通しにより、短期的な需要低下への懸念が原油価格の上値を重くするでしょう。EUのロシア産原油の輸入禁止による原油価格上昇の勢いも失速しているようです。
EUは、ロシア産原油の輸入禁止への加盟国による支援獲得がスムーズに進んでおらず、譲歩を余儀なくされています。EUは、域内に籍を置く船舶がロシア産原油を第三国に輸送することを禁止する提案を取り下げる方針です。