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市場の混乱は沈静化
世界の株式市場の混乱が収まり始め、安全資産の需要も若干後退したことから、本日の市場は大きく安定しました。3月末から株価は下落傾向が続いています。先週にFRBが22年ぶりに0.50%の利上げに踏み切った後、株安の動きが加速しました。インフレ収束の兆しが見えない中、スタグフレーションリスクが上昇しています。
昨日、S&P 500とナスダック指数はそれぞれ1年半ぶり安値を更新後、上昇に転じ、その日の下げ幅を回復しました。本日、米主要株価先物指数は1%以上上昇し、欧州株式市場も同様に上昇しています。
今回の回復は、S&P 500が正式に下落相場に転じる前の下落一服に過ぎない可能性があります。一方で、FRBが現在の姿勢よりも利上げペースを緩める期待もあります。
米上院銀で再任を承認されたばかりのパウエルFRB議長は、昨日に、0.75%の利上げは積極的に検討していない為、今後2回の政策会合において、0.50%の利上げを実施する方針を改めて示しました。しかしながら、今後状況が悪化した場合には、一段の対策の講じる用意があることも示されました。
市場では、7月の政策会合後、利上げペースが緩やかになるとの期待が広がっています。インフレ上昇の継続、及びパウエル議長による一段の利上げの余地が示されたことにより、今後インフレに改善が見られない場合、株式市場の見通しは悪化するでしょう。
米ドル下落しているものの、今週は上昇して終える模様です。
外国為替市場では、リスクオンムードにより、安全資産の米ドルと円が下落し、リスク通貨が上昇しました。本日の米ドルは全面安となりました。米ドルインデックスは、昨日に記録した20年ぶり高水準104.93から若干低下したものの、6週連続の上昇を達成する模様です。
今週、国債利回りが低下したものの、米ドルの上昇基調が継続していることは注目に値します。本日の米10年債利回りは上昇したものの、月曜日に記録した13年半ぶりの高水準3.1090%から大きく低下しています。
最近のリスクオフムードの背景には、主要国が年内にも景気後退に陥る懸念があります。ECBもインフレ長期化を予測し、7月利上げに向けて動いています。現在の所、中央銀行は、経済成長、及び短期的な経済への打撃よりも、インフレ高進の対応を優先させています。
安全資産の需要増加による円上昇、ユーロとポンドは下落
昨日のユーロ/ドルは、2017年1月以来初めて、1.04ドル台を割り込みました。ポンド/ドルも、1.22ドル台を割り込みました。本日、ユーロとポンドは若干回復し、豪ドルも約0.50%回復しました。
原油価格の回復は僅かだったにもかかわらず、カナダドルも上昇しています。ハンガリーの反対により、EUがロシア産原油の輸入禁止に踏み切れるかは依然として不透明です。
インフレの長期化、及び景気後退への懸念により、円は安全資産として地位を回復し、今週の円は上昇しました。今週前半に131円台越えを達成したドル/円は、現在は128.75円付近で推移しています。
仮想通貨市場は混乱
安全資産への資金流入で最も打撃を受けたのは、仮想通貨でした。今週半ばに30,000ドル台を割り込んだビットコインは、本日には回復を試みています。主要なステーブルコインの急落により、今週の仮想通貨は大幅に下落しました。
仮想通貨市場からの資金流出により、ステーブルコインの最大手テザーは、米ドルとのペッグ1:1を割り込みました。市場のボラティリティが高い時に投資家の心理も冷え込むと、今後数日間は、ボラティリティ上昇が継続する可能性があります。