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FOMC議事録の内容に市場は安堵
米主要株価先物指数が回復し、米ドルが強弱混合の動きとなる中、本日の市場は動きはあるものの、比較的安定して推移しています。昨日に発表されたFOMC議事録では、今年後半での利上げペースを落とす可能性を示唆しました。これを受けて、昨日のハイテク株が回復し、緩やかなリスクオンムードとなりました。
FOMC議事録の内容は、5月の政策会合以来、FRBメンバーが発言してきた内容とほぼ一致したものの、より積極的な金融引き締めの可能性が懸念されました。5月の政策会合後、パウエル議長はタカ派寄り発言をしてきたメンバーの一人の為、市場は一段の金融引き締めを懸念しています。
FOMC議事録では、今後2回の政策会合での0.50%の利上げの可能性を後押ししました。FRBメンバーは、現段階で迅速に行動することで、今年後半に利上げペースを落とし、効果を見極めることができるとの見解を示しています。
FOMC議事録は、インフレ上昇の一服後、利上げペースを緩めるサインと市場では見なされました。「多数のFRBメンバーが全体的な物価上昇が一段と悪化する公算は小さい」と考えていることに市場は着目したようです。
FOMC議事録は、複数の楽観的要因を提供した一方で、今後の市場の動きはインフレ収束のスピード次第となるでしょう。インフレが落ち着かない場合は、FRBは「より積極的な政策」の必要性を示唆しており、本日の株式市場は慎重な回復となりました。
株価の上昇勢い失速
欧州株価は、昨日のS&P 500の5%上昇、及びナスダック指数の1.5%上昇の流れを引き継ぎ、緩やかに上昇していました。アマゾン、及びテスラの株価上昇がS&P 500とナスダック指数の上昇を牽引しました。FRBが米国内の力強い消費に自信を見せていることも、株価上昇に繋がりました。
しかしながら、中国経済への懸念再燃により、本日のアジア株式市場は強弱混合の動きとなり、米主要株価先物指数も上値の重い展開となっています。過去数週間、中国政府は支援策を発表していますが、市場では不十分と見なされているようです。昨日、中国の李首相は、第2四半期での経済成長の目標達成は厳しく、2020年のパンデミックの打撃よりも深刻となる可能性に警戒感を示しました。
経済成長への悲観的見解で円上昇、ポンドはスナク財務相の支援策待ち
中国首相の悲観的な見解は、今週の円高の繋がっているようです。ドル/円は木曜日に記録した5週ぶり安値126.35円付近で推移し、ユーロ/ドルは3日連続で下落し、135.35円付近で推移しています。
7月の0.50%利上げ観測の後退を受けて、火曜日に1.0748ドルの1か月ぶり高値まで上昇したユーロ/ドルは、本日には1.07ドルを割り込み、横ばい推移となっています。
豪ドルは、国内、及び中国経済のリスク要因により、レンジ幅内で推移しています。豪第1四半期民間設備投資は予想外に脆弱な結果となり、第1四半期GDPが低調な結果となる可能性を示唆しました。
一方のポンドは、昨日より上昇し、現在の所、対米ドルで1.2560ドル付近で推移しています。物価急騰を受けて、スナク財務相が経済支援策を公表する可能性を市場は期待しているようです。スナク財務相が、エネルギー価格高騰の恩恵をうけるエネルギー会社への超過利潤税を発表することが予測されています。