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株価は大きく上昇して今週を終える模様
今週初めからの米株価回復の勢いは加速を続け、米主要株価指数は2か月連続の下落相場を抜け出しつつあります。4月以来、米株価は短期的な回復に留まっていましたが、FRBの積極的な利上げ観測の後退、及びバリュエーションの高い銘柄を買い戻す動きにより、今回の回復は今までよりも長く継続する可能性があります。
中国のインターネット大手のアリババグループ、及びバイドゥの売上高が予想を上回り、中国経済への懸念を若干後退させただけでなく、市場のムード改善に繋がりました。
今週水曜日に発表されたFOMC議事録では、現段階での積極的な利上げの理由として、年内後半にインフレが安定した場合の利上げペース鈍化が示唆されたことは、市場を安堵させたようです。今週に発表された米経済指標の予想を下回る結果は利上げ観測を一段と後退させ、市場では2023年での利下げ観測も浮上しました。
国債利回り低下はナスダック指数を4.2%押し上げ、S&P 500は4%値上がりしました。本日のEミニ先物は横ばい推移となっており、欧州株価は下落基調となっています。
ロンドン株式市場は、スナク財務相が発表した特別税の影響で、エネルギー株が下落しました。スナク財務相は、物価高騰が継続する中、国内の最貧困層を支援する財源として、石油・ガス企業の利益に25%の特別税を課すことを公表しました。
米ドル下落
FRBの利上げ路線変更は、米ドル下落に繋がりました。今週の米ドルインデックスは約1.5%下落し、本日は1か月ぶり安値を更新しました。最近の米経済指標結果が予想通りであることを鑑みると、インフレピークアウトの兆しが見えつつあるようです。FRBがインフレに過剰反応しない姿勢を見せている為、米10年債利回りが3%まで急速に上昇する公算は小さいでしょう。したがって、当面の間、米ドルの上値は重くなるでしょう。
FRBが注視するコアPCEデフレーターは、前年同月比5.2%から4.9%に若干下落の予想となっている為、本日のPCEデフレーターは米ドル上昇に繋がらない可能性があります。
ECBへの注目でユーロ上昇、スナク財務相の特別税でポンド上昇
米ドル以外の主要通貨は概ね上昇し、ユーロとNZドルは今週に最も上昇した通貨となりました。
量的緩和終了、及び利上げ観測により、ECBは最もタカ派寄りの中央銀行となりつつあります。ECBのターミナルレートが他国よりも大幅に下回っていても、利上げへの着手が大幅に遅れた為、中短期的にはユーロ上昇に繋がるでしょう。
今週前半に発表された英5月サービス業PMIの脆弱な結果により、ポンドは上値の重い展開となりました。しかしながら、英政府が発表したエネルギー会社への超過利潤税がポンドを下支えしました。超過利潤税は予想の21億ポンドを上回るものの、インフレを解決することはできない為、短期的な経済成長への支援に留まるでしょう。そのため、ポンド回復は継続せず、対米ドルで1.26ドル台に向けて下落しました。