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債券市場での新たな動きが
世界の中央銀行がインフレをどこまで抑制できるかを市場が懸念する中、本日には国債利回りが上昇しました。米国内のインフレピークアウトの観測により、FRBの積極的な利上げの可能性が後退し、今月の米国債利回りは低下していました。しかしながら、インフレ上昇懸念が再燃し、本日の米10年債利回りは約3週ぶり高水準2.75%まで上昇しました。
昨日、インフレが下降軌道にあることを示す十分な証拠がない場合、FRBが今年後半で利上げを一時停止しない可能性も浮上し、昨日の米10年債利回りは3%越えを達成しました。金曜日に発表される米5月消費者物価指数では、物価上昇圧力の鈍化が見られる模様ですが、FRBの政策変更には不十分でしょう。
今週は、一連の米国債入札が控えている為、先月末からの売り圧力が一段と強まる可能性があります。
米ドルは緩やかに上昇、ユーロも底堅く推移
本日の米ドルは全面高となり、米ドルインデックスは3日連続での上昇となる見通しです。米国債利回り上昇が米ドル高の要因ですが、他国の国債利回り上昇、特に欧州圏の国債利回り上昇が顕著である為、米ドル急騰には繋がりませんでした。米国と比較して、他国は利上げによる経済への打撃が大きくなる可能性が材料視されたことも、米ドル上昇に繋がりました。
今週木曜日には、ECBが10年ぶりとなる利上げを実施する模様です。しかしながら、ユーロ圏の経済成長が既に鈍化していることから、一段の鈍化、及び景気後退までも懸念されています。
ECBの方針が予想よりもタカ派寄りとなる可能性が市場の慎重姿勢に繋がり、本日のユーロは緩やかな下落に留まっています。ユーロ/ドルは1.07ドル付近を推移し、1.08ドル台越えを達成できなかった先週の流れを引き継いでいます。
豪利上げで豪ドル上昇、円は下落
本日の豪ドルは前半の上昇幅を失い、対米ドルで横ばい推移となったものの、本日に最も堅調推移している通貨となっています。本日、オーストラリア準備銀行が0.85%への利上げを発表後、対米ドルで一時0.7245ドルまで急騰しました。
北京と上海での新規感染者数が緩やかに減少する中、中国経済再開による豪輸入増加を背景に、豪利上げ観測も上昇しました。
オーストラリア、米国、及び欧州が利上げに向けて動く中、日本だけが政策金利を維持しています。本日、日銀の黒田総裁は刺激策の出口戦力を検討する時期ではないとの見解を改めて示しました。
日10年債の上限が0.25%で設定されている中、黒田総裁の発言を受けて、円は対主要通貨で急落しました。ドル/円は20年ぶり高値となる133円台目前まで上昇し、ユーロ/円は7年ぶり高値142.05円を更新しました。
ジョンソン首相の不信任投票結果でポンド下落
昨日のジョンソン首相の不信任投票により、下落したポンドは、本日の欧州セッションでは安定推移しています。ジョンソン首相が勝利したものの、不信任票が予想を上回る148票となりました。
不信任投票は最近のスキャンダルへのけじめよりも、ジョンソン首相のリーダーシップへの懐疑的な見方を強めることになりました。ポンドに関しては、ジョンソン政権が選挙前に投票者の支持獲得に動くことにより、需要を刺激し、インフレ上昇を悪化させることが大きなリスクになるでしょう。
株価再び下落
株式市場では、昨日の米株価上昇後、米主要先物指数が下落し、欧州株式市場は上昇してのオープンとなりました。S&P 500は0.3%上昇して引け、1週間前の回復期待は後退しました。
現在、インフレ、及び経済成長見通しの不確実性が高まっています。インフレの見通しがより鮮明になるまでは、株価は上値の重い展開が続くでしょう。
OPECプラスによる消極的な増産は、原油高抑制には繋がらず、原油価格下落への期待も消失しました。更に、過去数日間、ウクライナ東部での戦闘も激化しています。