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FRBは大幅利上げ
市場の予想通り、FRBは0.75%利上げを実施しました。パウエル議長は、インフレ継続見通し、及びインフレを目標の2%に落ち着かせる為、大幅な利上げと説明しました。
インフレ見通しは、市場予想水準まで上昇しました。FRBの中立派メンバーは、政策金利が12月までには3.38%、翌年には3.75%まで上昇すると予想しています。パウエル議長は、地政学リスクの影響を受けない限り、景気後退は回避できるとの見方を示し、インフレの沈静化まで利上げ方針を継続することを明確にしました。
パウエル議長が今後も0.75%の利上げが標準となる公算は小さいと強調した為、市場では安堵感が広がりました。パウエル議長の発言は先行き不透明感の若干の解消に繋がり、米ドルは下落し、株価が回復しました。しかしながら、その後には元の動きに戻り、米ドルは上昇し、株価は下落しました。
米経済が底堅さを維持している間に、FRBは可能な限りの引き締めを実施したい考えのようです。昨日の米5月売上高の結果がインフレ上昇スピードに追い付いていないことが浮き彫りになった為、アトランタ連銀によるGDP予測「GDP NOW」の第2四半期GDPが下方修正されました。このデータが公式データに裏付けされた場合、第1四半期GDP下落に続き、米経済が景気後退局面に来ていることを意味し、FRBにとって新たな厄介な問題となります。
英中銀の政策会合結果が市場を落胆させる可能性
本日には、イングランド銀行の政策会合が開催され、市場では利上げが確実視されています。しかしながら、0.25%と0.50%の利上げで市場予想が分かれています。0.25%の利上げの実施、及び経済への慎重姿勢が示される公算が大きいでしょう。
先月の政策会合において、イングランド銀行は景気後退リスクに警戒感を既に示しています。インフレ高進にもかかわらず、一部のメンバーは今後の利上げの一時停止を支持しました。その後に発表された英5月PMIの脆弱な結果、及び失業率上昇は、景気後退懸念を裏付けることになりました。
英経済見通しが悪化していることを鑑みると、0.50%の利上げの公算は小さいでしょう。したがって、イングランド銀行が利上げの一時停止の余地を示した場合、ポンドの下落リスクは上昇するでしょう。
スイス国立銀行が大幅利上げ実施、日銀の政策会合に注目
本日、スイス国立銀行が市場予想を上回る0.50%の利上げを発表し、市場を驚かせました。今後、市場介入の可能性が低いことが示された為、スイスフランが急騰しました。
昨日のECBの臨時理事会では、大きな進展はありませんでした。国債利回り格差の抑止策が決定されたに過ぎませんでした。しかしながら、市場への効果があり、イタリア国債とドイツ国債の利回りの格差が縮小しました。
明日には、日銀の政策会合が開催されます。最近の日銀の政策担当者は、政策維持の発言を繰り返している為、市場でも政策変更は予想されていません。日銀のイールドカーブコントロール維持は、国外の国債利回り上昇、エネルギー価格急騰の打撃による円安の流れを一段と悪化させるでしょう。