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国債利回り低下で、現在の所パニック売りは収束
先週の米株式市場は、混乱によりS&P 500が正式に下落相場に突入したものの、本日は堅調なスタートとなりました。インフレ抑制のための積極的な利上げが世界的な景気後退に繋がる懸念は根強く残っているものの、過去数日間の国債利回りの下落が緩やかなリスクオンに繋がっているようです。
米5月消費者物価指数の強い結果を受けて、FRBはインフレ抑制のためのあらゆる手段に講じる姿勢を明らかにしました。
日銀を除く、世界の主要な中央銀行はタカ派的方針に転換し、インフレの沈静化が経済的打撃に繋がる懸念上昇させています。
現在までの所、安全資産として国債への需要は回復していません。しかしながら、米10年債利回りが国債購入が魅力的と見なされる水準の3.5%を上回ったことから、国債の需要が増加する可能性があります。ECBが欧州債の利回り格差是正に向けて新たな取り組みを始めることも、先週に更新した国債利回りの数年ぶり高水準からの低下に繋がりました。
米市場が祝日による閉場の中、米ドル下落、米主要先物指数上昇
国債利回りの低下、及び市場のムード改善により、本日の米ドルは下落しました。しかしながら、米主要株価先物指数は上昇しています。本日は、祝日により米市場が閉場の為、市場は比較的静かになるでしょう。本日の欧州株式市場は、緩やかに上昇してのスタートとなりました。
物価上昇による米消費者への負担軽減の為、トランプ政権時に決定された中国からの輸入品への関税の一部をバイデン政権が撤廃する兆しも、本日の株価を下支えしているようです。中国政府がコスト上昇に直面する製造業を支援する対策を準備しているとの報道を受けて、中国株式市場は上昇しました。
リスクオンムードの緩やかな回復は、木曜日に発表される米6月PMI指数の結果、及びパウエル議長の0.75%の利上げに関するコメント次第となるでしょう。
水曜日から木曜日にかけて実施されるパウエル議長の議会証言は、翌月の0.75%の利上げの可能性を見極める為、注視されるでしょう。
先週末、ウォラーFRB理事は景気後退への懸念は「少し大げさ」の可能性があると発言し、大幅な利上げを支持する姿勢を明らかにしました。
円下落継続、マクロン大統領の与党の過半数割れにもかかわらず、ユーロ上昇
日10年債利回りが上限の0.25%を数回試す展開となっているものの、先週金曜日、日銀はイールドカーブコントロールの維持を表明した為、円が一段と下落しました。本日の円は、コモディティ通貨の豪ドル、NZドル、及びカナダドルに対して下落したものの、対米ドルでは若干上昇しました。仏国民議会選挙の決選投票結果により、ユーロ/ドルは下落したものの、その後には回復し、1.05ドル台を回復しました。
マクロン大統領が率いる中道与党は過半数割れとなったものの、マリーヌ・ルペン氏の極右政党「国民連合」が予想外に議席数を増やしたことから、急進左派「不屈のフランス」の勢力拡大を市場は楽観視しているようです。マクロン大統領は、保守派の共和党との連立政権を樹立させる模様です。
原油、及びその他のコモディティ価格は下落
経済成長見通しへの懸念が遂に原油価格に影響を及ぼしたようです。先週、米原油先物指数は9%以上下落しました。経済成長鈍化が需要低下に繋がることが警戒され、本日のWTI原油先物指数、及び原油先物指数は共に下落しています。
景気減速への警戒が材料視され、銅、及び鉄鉱石等のコモディティ価格も先週から急落しています。
しかしながら、本日の豪ドル、及びNZドルは対米ドルで堅調推移しています。