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リリーフラリー
ミシガン大消費者物価指数が下方修正されたことを受けて、先週金曜日の米株式市場は上昇して引けました。FRBは、ミシガン大消費者物価指数を最近の大幅な利上げ決定の判断材料に使用し、米国民間での物価高の認識を背景に、大幅な利上げを説明していました。
物価高が抑え込まれていることが明らかになった為、7月の大幅な利上げ観測は後退し、市場のリスクオンの流れが回復しました。先週金曜日のS&P 500は3%上昇しました。
市場の最大のリスクがインフレから景気後退に置き換わったことは、注目に値します。欧州、及び米国のビジネス景況感指数は、経済成長の鈍化を浮き彫りにさせました。市場のインフレ見通し、及び最終的な政策金利も下方修正されました。インフレは打撃を与えたものの、沈静化しつつあると市場では判断されているようです。
市場の次の動きに注目
インフレ懸念が経済成長懸念に置き換えられる中、最近の株価回復が継続すると判断することは時期尚早でしょう。バリュエーションの高い銘柄が下落し、割安感が魅力になりますが、問題は米企業の四半期決算悪化が予想されていることです。
現在の所、コモディティ価格が最も重要な要素になるでしょう。エネルギー価格下落がインフレ、及び経済成長懸念を同時に緩和させる唯一の要因となります。
エネルギー価格が下落した場合、FRBによる大幅な利上げの必要性は後退するでしょう。G7サミットでは、エネルギー価格高騰への十分な対応策は表明されなかったものの、エネルギー危機の解決も政治的な最重要課題になるでしょう。
本日は、米5月耐久財受注、及びアトランタ連銀のGDPナウに市場の注目が集まるでしょう。現在、アトランタ連銀のGDPナウは、比較的正確性が高く、第二四半期は0%を示していますが、今後下方修正された場合、景気後退が一段と現実的になるでしょう。
外国為替市場は静かな動き、ロシアデフォルト、ゴールド回復
外国為替伊市場は比較的静かな動きとなり、特筆すべき動きは米ドルの下落のみでした。米ドルの下落はリスクムードの変更を反映しているに過ぎず、外国為替市場全体に変化はありません。しかしながら、米ドルは、依然として金利、及び安全性において、他の通貨よりも優位性を維持しています。
昨日はロシアの外貨建て国債の支払い期日となっていたものの、一部の投資家への支払いができていない為、事実上のデフォルトに陥る見通しが報じされました。ロシア政府は、いかなる支払い義務も履行する資金を保有しているものの、制裁により支払いを実行できないないと主張しています。世界市場は反応していないことから、システミックリスクとは見なされていないようです。
米国、日本、英国、及びカナダがロシアからの金輸入を停止する計画を公表した為、今週のゴールドは大きく上昇してのスタートとなりました。
ゴールドは、インフレ、及び経済成長懸念の影響を大きく受けています。ゴールド相場は、今後の動き次第となります。インフレ継続は利上げに繋がり、ゴールドの下落要因となります。景気後退懸念は、緩やか利上げに繋がり、ゴールドの上昇要因となるでしょう。