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円が一時的に回復
第3四半期に入り、世界市場に大きな変化はありません。主要リスクは引き続き経済鈍化懸念となり、リスク資産の上値を重くし、市場は慎重ムードとなっています。
株価は全面安となり、リスク通貨の豪ドルは2年ぶり安値を更新しました。原油価格の下落も継続し、3週連続の下落となる見通しです。
市場のリスク要因がインフレから経済鈍化に移行し、ポートフォリオのヘッジの為、債券の需要が増加し、利回りを2週連続で押し下げました。この動きを受けて、円が回復しました。
日銀の緩和政策により長期金利が0%付近で維持され、エネルギー価格高騰による影響を受け、今年の円は対米ドルで17%以上値下がりしました。したがって、海外の利回り低下、及び原油価格下落は、円の回復要因となります。トレンド転換は、日銀の方針次第にもなるでしょう。
原油、株価、及び米ドルの動きに注目
エネルギー市場に関しては、OPECプラスは原油増産計画の維持を決定しました。世界経済が景気後退リスクに直面しているにもかかわらず、ロシア産原油の穴埋めには不十分でしょう。
良いニュースとしては、原油価格、及び原油のクラックスプレッドが下落している為、経済鈍化、及びインフレリスクを緩和に繋がる可能性があります。
株式市場では、昨日の米株価は約1%下落し、本日の米株価先物指数は一段の下落を示しています。国債利回りの低下、及び原油価格の下落よりも、米企業の四半期決算リスクが材料視され、株価回復には繋がりませんでした。次の四半期決算では、多数の企業が年内の見通しを下方修正する可能性があります。したがって、株価の下振れリスクが大きくなっています。
市場の慎重ムードを反映し、外国為替市場では米ドル全面高の展開となっています。今週の中国からのポジティブなニュースにもかかわらず、世界経済減速懸念、及びコモディティ価格下落が材料視され、豪ドル、及びNZドルはパンデミック後の最安値を更新しました。
ゴールド下落、経済指標発表に注目
国債利回りの低下、及び世界市場のリスクオフムードにもかかわらず、ゴールドは下落し、本日には6週ぶり安値を更新しました。ゴールド急落の背景には、インドの動きが影響した模様です。世界屈指の金輸入国であるインドの政府は、貿易赤字を縮小させる為、関税の引き上げを表明しました。
本日には、ユーロ圏6月消費者物価指数が発表され、ECBの年内利上げ方針に影響を及ぼすでしょう。
本日の主要イベントは、米6月ISM製造業景況指数になります。市場のリスク要因が経済減速に移行する中、経済活動の先行きを見極める材料と見なされる新規受注等に市場の注目が集まるでしょう。米経済指標の低調な結果が続く中、米6月ISM製造業景況指数も同様の結果となった場合、リスクオフムードは継続するでしょう。