XMTradingは、アメリカ合衆国の居住者にサービスを提供していません。
極限の取引を。Visa Cash App Racing Bulls F1 Teamの誇り高きオフィシャルパートナー。詳細はこちら
米1%利上げ観測後退
昨日に発表された米6月生産者物価指数の強い結果が今月の1%利上げ観測を上昇させた為、最も流通量の多い通貨ペアであるユーロ/ドルは遂にパリティ割れとなりました。
複数のFRBメンバーが1%利上げに否定的な見解を示した為、ユーロ/ドルはパリティを回復しました。米消費者物価指数の強い結果にもかかわらず、ウォーラーFRB理事は、利上げの基準値は0.75%であり、今後の米小売売上高、および住宅市場の経済指標が予想を大幅に上回る結果とならない限りは、この基準値は変わらないとの見解を示しました。
タカ派と見なされるウォーラーFRB理事の発言は、市場を安堵させました。タカ派のウォーラーFRB理事が1%利上げを支持していない場合は、他のメンバーが1%利上げを支持する公算は低いと市場で見なされたようです。
セントルイス連銀のブラード総裁も0.75%利上げを支持した為、7月の1%利上げの観測は大幅に後退しました。これにより、リスク資産、及び米ドルが回復しました。
次回の利上げ幅は今後の経済指標結果となる中、本日に発表される米6月小売売上高、及び米7月ミシガン大消費者信頼感指数は、重視されるでしょう。
株価と原油価格回復
米株式市場も荒い値動きとなりました。インフレリスクへの懸念を背景に、昨日の米市場はスタートし、JPモルガンチェース、及びモルガンスタンレーの四半期決算の低調な結果が明らかになると、景気の急速な冷え込みへの懸念により、市場ムードは一段と悪化しました。S&P 500は一時2%近く下落しましたが、ウォーラーFRB理事の発言が利上げへの懸念を緩和させ、下げ幅の殆どを回復することができました。
エネルギー相場は、一段と荒い値動きとなりました。原油価格は7月ぶりに200日平均線を割り込み、その後に大幅に回復し、始値とほぼ同じ水準で引けました。需要鈍化の見通し、及び供給懸念の影響を受け、最近の原油相場は乱高下しやすい傾向となっています。
今後の原油相場は落ち着く可能性があります。増産を引き出す為、本日、バイデン大統領がサウジアラビアを訪問します。バイデン政権の報告によりますと、攻撃用武器売却再開も検討している為、バイデン大統領は増産合意にかなり意欲的な姿勢を示しています。重要な問題は、サウジアラビアにどれくらいの増産余地があるかになるでしょう。
ゴールド下落、中国第2四半期GDP悪化
本日のゴールドは1年ぶり安値まで急落しました。米ドル、及び米国債利回り上昇により、過去数か月のゴールドは上昇相場となりました。しかしながら、現在は安全資産の需要増加により、米ドルと米国債利回りが停止しています。
主要都市でのロックダウン、及び不動産市場の低迷を背景に、中国第2四半期GDPは再び悪化しました。しかしながら、市場の反応は限定的でした。
イタリアの政局混迷がユーロを下落させました。連立政権の一角を担う「五つ星運動」が内閣信任投票をボイコットしたことを受けて、昨日、ドラギ首相が辞意を表明しました。マッタレラ大統領は、ドラギ首相の申し出を拒否し、早期選挙を回避する為、新たな連立を組むように促しました。
世論調査では、EUとユーロに否定的な極右政党が支持を拡大させている為、早期選挙はユーロにとって大きな打撃になります。