XMTradingは、アメリカ合衆国の居住者にサービスを提供していません。
極限のトレード環境。 F1チーム スクーデリア・アルファタウリの誇り高きオフィシャルパートナー。 詳細を読む
株価は底値を打った可能性?
米株価が約4週ぶりに最大の上昇幅を記録した後、市場ムードが大幅に改善しました。複数のネガティブなニュースが続いた後、状況改善の兆しにより、最悪の状況は終わり、株価は底値を打ったとの憶測が市場で広がりました。
米第2四半期企業決算シーズンも、ポジティブなニュースを待ち望む株式トレーダーにとって、楽観ムードを与える要因となりました。米大手企業は全て第2四半期の決算結果に落ち込みが見られましたが、市場予想よりも好調な結果となりました。
予想を上回る決算結果により、ハリバートンとハスブロの株価は上昇しました。一方、IBM、及びジョンソンエンドジョンソンは、決算結果により株価が下落しました。ハイテク銘柄は上昇傾向を継続しています。ネットフリックスは第2四半期での会員者数の減少が予想の半分未満だったことを報告し、ネットフリックス株価の上昇が継続しました。
本日の閉場後、テスラの決算結果が発表されます。
米株価先物指数は、昨日の大幅な上昇から下落したものの、慎重ムードを継続しながらも底堅く推移しています。昨日、S&P 500は2.8%、ナスダック指数は3.1%、ダウ工業株は2.4%上昇して引けました。
アジア株式市場が米株式市場の株高の流れを引き継いだものの、欧州株式市場は強弱混合の動きとなりました。中国当局の規制緩和への期待により、アリババ始めとする大手企業の株価が牽引し、中国株式市場は上昇しました。
国債利回りがピークに達したことにより、米ドル下落
S&P 500に上昇する85%の企業が既に決算を発表しましたが、今までの所全て、市場予想を上回る結果となっています。コスト急騰、サプライチェーンの混乱、及び経済成長鈍化への懸念にもかかわらず、決算結果が予想程悪化しなかったことに市場は安堵しています。決算結果の予想を上回る結果だけでなく、市場のリスクムードも、長期国債利回りの回復に繋がっています。
米利上げ方針は翌年から利下げに転じる憶測が広がる中、6月の10年債利回りはピークに達したようです。米ドルは先週金曜日より下落基調となっている為、この動きは米ドルには反映されていないようです。
先週に20年ぶり高水準109.29まで上昇した米ドルインデックスは、現在は106.70を割り込んでいます。
伊政局、ECB、及び天然ガス供給再開により、ユーロ上昇
米ドル下落の恩恵を最も受けたのは、ユーロです。1週間前にパリティ割れとなったユーロ/ドルは、大きく回復し、現在1.02ドルを上回って推移しています。
明日のECB政策会合では、0.50%の利上げの可能性も浮上しています。更に、明日に定期メンテナンスを終了するノードストリーム1の供給再開見通しも、ユーロ回復の要因に繋がりました。しかしながら、供給量削減により、ドイツは代替のエネルギー供給元を確保する必要があります。
ECB政策会合、及びノードストリーム1の修理完了に加えて、イタリアの政局にも市場の注目が集まります。本日、ドラギ首相は辞任、或いは連立政権樹立での続投を明らかにします。
保守党の党首選に注目が集まる中、英中銀のタカ派的発言でポンド上昇
ポンドも政情不安により下落しています。GMT15:00には、保守党の党首選での5回目の投票が実施され、決選投票に進む候補者が2名に決まります。5回目の投票結果は、保守党の党員よりも、国会議員全体によって決定する為、スナク前財務相が優位にならない可能性があります。これを受けて、ポンドの上値が重くなっています。
しかしながら、米ドル安に加えて、8月の0.50%の英利上げ予想がポンド回復の追い風になるでしょう。昨日、イングランド銀行のベイリー総裁は、次回の政策会合で0.50%の利上げ協議だけでなく、英国債売却の可能性も示唆しました。
本日に発表された英6月消費者物価指数の強い結果を受けて、直近でのポンド/ドルは1.20ドル台を超えて推移しています。豪ドルは、オーストラリア準備銀行総裁のタカ派的発言を受けて、対米ドルで0.69ドル台越えを達成しました。