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ECB は大幅利上げ実施、新ツールはユーロ安の要因
昨日、ECBはフォワードガイダンスでの0.25%ではなく、0.50%の大幅利上げに踏み切りました。中銀預金金利はマイナス0.5%から0%に引き上げられ、ユーロ圏はマイナス金利を脱したことになります。ECBは、金融正常化の軌道上になることを強調した上で、今後の方針はフォワードガイダンスではなく、政策会合毎に決定されることを示唆しました。
市場の予想通り、周縁国の国債利回りの安定を目的とした新たなフラグメンテーションツールである伝達保護装置(TPI)が公表されました。
ECBのタカ派的方針を受けて、昨日のユーロは急騰したものの、その後には上昇圧力が鈍化し、対米ドルでは乱高下後、上昇してして引けました。
ラガルド総裁はイタリア政局混迷への言及は回避
記者会見において、ラガルド総裁が利上げを加速させるものの、最終的に目標とする金利水準が変わるわけではないと発言した為、ユーロの下落に繋がりました。
ユーロ圏内の脆弱なファンダメンタルズにもかかわらず、ECBがFRBと同様の大幅利上げに踏み切ったことをサプライズ要因となりましたが、伝達保護装置(TPI)への懸念がユーロの上値を重くしているようです。
ラガルド総裁は、伝達保護装置(TPI)の適用条件、及び発動の詳細には言及しませんでした。ドラギ首相辞任によるイタリアの政局混迷によって引き起こされた債券危機の可能性にECBがどのように対応するかも、ラガルド総裁からの明確な説明はありませんでした。
ユーロ圏PMIの脆弱な結果、米利回り低下の中、米PMI指数発表待ち
本日に発表されたユーロ圏PMIの脆弱な結果も、ユーロ圏経済の見通し悪化を後押しする材料となりました。物価高が消費を直撃する中、ユーロ圏7月サービス業PMIは2年ぶり下落となりました。
ロシアへの経済制裁は一段と厳しくなる見通しで、ウクライナ戦争終了の兆しがない中、ユーロ圏第2四半期GDPの低下、及び景気後退リスクが高まりつつあります。ロシア側は、ノードストリームでの天然ガス供給の削減によって、欧州政府に圧力をかけて対抗しています。ロシア政府は、ノードストリーム1の修繕済みタービン輸送を遅らせ、天然ガス供給見通しの不透明感を上昇させています。
英7月PMI、及び英7月小売売上高は共に、予想を若干上回る結果となりました。経済指標の好調な結果はポンドを僅かに支えたに過ぎず、ポンド/ドルは1.20ドル台を割り込みました。
本日に発表される米7月PMIにも市場の関心が集まるでしょう。昨日に発表された米週次新規失業保険申請件数が増加した為、労働市場への懸念も浮上しました。多数の企業が新規採用を削減する中、米企業の決算結果にも市場の注目があつまります。
主要経済国での経済成長鈍化への新たな懸念は、米ドル上昇に繋がっています。本日の米ドルインデックスは、107越えとなりました。安全資産への需要増加により、国債利回りが低下しています。米10年債利回りは、2.80%割れ目前で推移しています。
株価下落は限定的
米第2四半期決算が予想を下回る結果となった米スナップは、競争激化による広告需要減少で、今後の売上減少見通しを明らかにしました。時間外取引でのスナップ株価は、大幅に下落しました。
ナスダック先物指数は若干回復し、S&P 500は0.2%の下落に留まりました。欧州株価は予想外に上昇しています。
本日の米市場開場前には、ツイッター、及びベライゾンの四半期決算が発表されます。