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景気後退リスク
今月の世界市場では、主要なリスク材料がインフレから景気後退に移り、構造上の転換が見られました。最近発表された欧州、及び米国の経済指標において、需要鈍化、及び景気減速が浮き彫りとなったことも追い風となりました。
物価高が消費者を直撃し、財政刺激策が削減される中、世界経済は急激に失速しています。市場では米利上げ観測を見直す動きも見られます。債券市場は、今週の0.75%の利上げを依然として織り込んでいます。しかしながら、ターミナルレートは3.40%に引き下げられ、利下げ時期も翌年上旬が予想されています。
世界の中央銀行の利上げ観測後退は、日銀の緩和政策継続で大幅に下落していた円を上昇させました。エネルギー価格高騰が日本の貿易赤字に繋がっていた為、最近の原油価格下落も、円上昇要因となりました。
外国為替市場とゴールド
その他の通貨の反応は、複雑でした。殆どの主要通貨は荒い値動きとなったものの、終値は始値とほぼ同水準となりました。ユーロ圏7月PMIの脆弱な結果を受けて、ユーロは一時下落したものの、米経済指標の同様に脆弱な結果となった為、その後のユーロは回復しました。
今週は、米ドルにとって重要な週になります。水曜日にはFRBの金融政策の発表、木曜日には米第2四半期GDPの発表が予定されています。米国がテクニカル上の景気後退に突入しているかを見極める為、GDPには市場の注目が集まりますが、市場予想は分かれています。米ウォールストリートのエコノミストはプラスを予想していますが、アトランタ連銀のGDPナウは大幅な下落を予想しています。
コモディティ市場では、ゴールドが回復しました。先週に1680ドルまで下落したゴールドは、国債利回り低下と米ドル安により、大きく回復しました。リスク要因がインフレから景気後退に移行する中、ゴールドが安定推移する可能性があります。しかしながら、FRBが利上げを停止するまでは、トレンドは転換しない可能性があります。
スナップショットの決算結果で株価下落
先週金曜日には、スナップチャットの決算結果を受けて、スナップチャットの株価が40%値下がりし、株式市場全体に影響が及びました。オンライン広告を収入源とするグーグルは5.6%の値下がり、メタは7.6%の値下がりとなりました。
総じて、最近の米株式市場は、2つの要因の間で揺れ動いています。経済成長鈍化懸念により、米企業の決算結果の低調な結果に反応しやすい傾向があります。一方で、米利上げ観測後退は、株価を下支えしています。
今週に控える大手ハイテク企業の四半期決算は、米株式市場を動かす要因となるでしょう。明日には、マイクロソフト、及びグーグルの四半期決算が発表されます。