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米国は景気後退の瀬戸際
米第2四半期GDPも前回に続いて低下したことにより、米国が景気後退局面の瀬戸際に立たされていることが浮き彫りになりました。インフレ抑制に取り組むFRBにとって新たな頭痛の種となりました。
GDP結果を詳細に分析しますと、今回のGDP低下の要因が在庫増加、及び政府の財政刺激策削減であることが希望の光です。消費は依然として底堅く、輸出も回復していますが、投資の減少が次の悪化要因となるでしょう。
2四半期連続でのGDP低下は、テクニカル上のリセッションと見なされます。しかしながら、倒産企業や失業者が大幅に増加していない為、FRBも米政府もこれは実質的な景気後退ではないことを強調しています。
経済は減速しつつあり、新規失業保険申請件数が増加傾向にあり、企業が新規採用を削減していることから、労働市場が悪化するのは時間の問題かもしれません。
FRBの慎重姿勢で米株価上昇
米第2四半期GDPの脆弱な結果は、世界市場に影響を及ぼしました。米利上げ政策が最終局面に入ったと認識され、国債市場と株式市場が反応しました。国債利回りは全面的に低下し、FF金利先物では2022年末でのターミナルレートの3.50%までの上昇が示されています。
経済減速の中、FRBが利上げを継続しないとの期待により、経済にとって悪いニュースは、株式市場にとっては良いニュースになります。S&P 500は1.2%上昇し、アマゾンとアップルの好調な決算結果を受けて、本日の米主要株価先物指数も一段と上昇しています。
アマゾンはクラウドコンピューティング部門の売上が予想を上回り、第3四半期も強気の見通しが示されたことが好感され、アマゾンの株価は時間外取引で12%値上がりしました。予想を若干上回る利益と売上を発表したアップルは、3%の値上がりに留まりました。
米企業の決算結果は、市場の弱気の予想を上回った為、市場では状況は予想程悪化していないとの見方が広がりました。
円が大きく回復
外国為替市場では、日本国外の国債利回り低下を受けて、円が回復しました。円は対米ドルで2%上昇して今週を終える模様です。
日銀の緩和政策の維持、及びエネルギー価格高騰による貿易赤字拡大が今年に入っての円安の要因でした。経済減速により世界の中央銀行が緩やかな利上げ方針に切り替える中、原油価格の安定も円高の追い風となりました。
米ドルは今週を下落して終える模様ですが、FRBの利上げ方針の転換、及びリスク資産の楽観ムードを考慮すると、緩やかな下落に留まりました。米ドルが下落し、及び米10年債利回りが今週に半分の水準まで低下した為、ゴールドが上昇しました。