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インフレが最高水準を更新し、ユーロ高継続
過去24時間、米ドルは対主要通貨で大きく上昇し、米ドル全面高の流れを復活させました。ユーロ圏8月消費者物価指数が市場予想の前年同月比9.0%増を上回る前年同月比9.1%増となった為、ユーロは対米ドルで底堅く推移しました。
欧州のインフレは2桁目前まで上昇していることから、翌週のECB政策会合では前回よりも大幅な利上げが予想されています。そのため、ユーロトレーダーは、0.75%の利上げに期待しています。天然ガス価格は若干下落しても、1年前よりも大きく上昇した水準で推移しています。ロシア側がノードストリーム1を停止し、冬が近づく中、天然ガス価格の再度上昇、及び最高値更新の可能性が残っています。
ユーロは、金利据え置き、或いは緩和的金融政策を維持している国の通貨に対しては、上昇を継続するでしょう。最も明確な例は、超緩和政策を維持している日銀です。昨日、ユーロ/円は6月28日の高値更新後から続く下落相場での主要なレジスタンスライン越えを達成し、テクニカル指標上では一段の上昇が予想されます。
根強いインフレ、及びECBの大幅な利上げ方針は、景気後退リスクを上昇させます。ユーロトレーダーが景気後退リスクを材料視する可能性が高く、米ドル等の強い追加に対してはユーロ高は長くは継続しないでしょう。
米ドル全面高
金融政策により、米ドル全面高の流れが長期間継続する理由が十分にあります。インフレ抑制において、FRBが最も積極的に動いています。その他の中央銀行も積極的な利上げを実施していますが、リスクオフの流れが安全資産の需要を増加させています。
昨日には、クリーブランド連銀のメスター総裁が翌年前半までに政策金利を4%超の水準に引き上げ、その後しばらくその水準で据え置く必要性を示しました。パウエル議長、及びニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁に続き、クリーブランド連銀のメスター総裁も高金利政策の必要性を述べたことにより、FRBによる0.75%の利上げの可能性が一段と上昇しました。この流れを受けて、ドル/円は24年ぶり高値を更新しました。
市場では翌年の利下げ観測が根強く残っているものの、市場が落胆する可能性があり、日銀は緩和政策を維持する唯一の中央銀行である為、ドル/円は一段の上昇の余地があるでしょう。
株安継続、豪ドルとNZドルは一段安
インフレ鎮静化に向けて多くの中央銀行が利上げに動く中、株価、及びリスク資産が下落しています。欧州、及び米株価は4日連続での下落となりました。株安の流れは、本日のアジア株式市場でも若干引き継がれました。外国為替市場では、利上げ政策の継続にもかかわらず、豪ドルとNZドルが最も下落した通貨となりました。
利上げ観測が国債利回りを押し上げ、株価を押し下げています。そのため、昨日の米国債利回り上昇に伴い、米株価が下落しました。債券市場では、利回り上昇は高いリターンに繋がりますが、コスト上昇、及び企業価値の低下にも繋がります。数か月、及び数年先のキャッシュフロー低下による企業価値への影響は、急成長中の企業ほど大きくなります。
中央銀行が利上げの積極的な姿勢を示す限り、リスク資産の下落は継続するでしょう。世界的な景気後退への懸念も、リスク資産下落に繋がります。したがって、中国国内での新たなロックダウン実施は、世界的な景気後退の懸念を一段と強めるでしょう。