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英新首相決定後、ポンドは上昇
昨日に20年ぶりの高水準110.23を更新した米ドルインデックスは、その後には上昇一服となりました。米ドルの上昇一服の恩恵を最も受けた通貨は、ポンドでした。ポンドは対米ドルで2年半ぶりの安値1.1443まで下落後、上昇に転じ、英新首相指名後には一段と上昇しました。
英新首相発表時のポンドの反応は限定的でしたが、新党首選出後のトラス氏の演説において減税、及びエネルギー価格高騰への対策が言及されると、市場は好感し、ポンドが上昇しました。経済の観点から判断しますと、減税やエネルギー対策が実施された場合、インフレが一段と進み、イングランド銀行の利上げの圧力が一段とかかる可能性があります。
大幅な利上げは、短期的にポンドにとってポジティブな要因となります。しかしながら、景気後退懸念により、利上げが実施できない場合は、市場を落胆させ、ポンド売りが加速する公算が大きいでしょう。インフレが10%越えとなっても、イングランド銀行が慎重姿勢を維持する場合は、景気後退リスクが一段と強まるでしょう。
ECB政策会合控えユーロ上昇、豪中銀は中立金利を示唆
昨日、ロシアによる天然ガス供給の再開延期を受けて、対米ドルで20年ぶり安値0.9877ドルまで急落したユーロは、本日には若干持ち直しました。エネルギー危機悪化懸念により、欧州株価の下落は継続しています。したがって、ショートポジションのカバーがユーロ回復に繋がった可能性が高いでしょう。木曜日のECB政策会合では、0.75%の利下げが予想されています。
本日には、オーストラリア準備銀行が0.50%の利上げを発表しました。声明文からは「正常化」の文言が削除されたことから、政策金利が中立の域に突入したサインになるでしょう。オーストラリア準備銀行は、利上げ継続に積極的姿勢を示しているものの、今後は積極的な利上げの必要はない可能性もあります。利上げ発表後に豪ドルが下落したことからも、この可能性が考えられます。しかしながら、今後の金融政策についての明確な見通しが示されなかった為、豪ドルは利上げ発表前水準まで回復し、その後に再度下落に転じました。
中国政府の追加景気対策示唆で、アジア株価上昇
株式市場では、昨日の欧州株価が下落幅を拡大させたものの、本日のアジア市場は株高の流れとなりました。中国政府は、現四半期が今後の方針を決定する上で市場に重要であると発表し、追加景気対策の実施予定を明らかにしました。これを受けて、上海総合指数は上昇しました。米株式市場は、レイバーディの祝日により閉場でした。
不動産業市場の低迷とゼロコロナ政策による中国国内の景気減速、及び他国の中央銀行による利上げ方針を鑑みますと、中国政府の追加景気対策による中国株価の回復はあまり期待できないでしょう。
昨日、OPECプラスは、10月の日量10万バレル削減で合意しました。この合意を受けて、原油価格は上昇したものの、上昇幅が限定的で、上昇が長く継続しなかったことから、中国リスクによる需要への懸念が引き続き継続しているようです。
ゴールドも米ドル高一服の恩恵を受けて、上昇しました。しかしながら、米国債利回りが回復していることから、ゴールドの上昇相場転換への可能性は低いでしょう。