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英1%利上げ観測上昇
昨日の米ドルは全面高となり、米ドルインデックスは20年ぶり高水準を更新しました。本日のアジアセッションでの米ドルは若干下落したものの、米ドル高の流れは継続しています。米ドル高の主要因は、FRBのタカ派姿勢、及び世界経済への懸念になります。
本日、米ドル安の恩恵を最も受けたのはポンドでした。先週金曜日に発表された英補正予算案が財政赤字拡大に繋がることが懸念され、ポンド/ドルは2日連続で下落し、1.0327ドルの安値まで急落しました。大幅な英利上げ観測が上昇する中、イングランド銀行は声明文において、今後の状況を注視し、追加利上げの用意があることを明らかにしています。
ポンドは最安値から約5%回復し、11月の政策会合での1.25%の利上げの可能性が72%まで上昇しています。残りの28%の可能性は、1.50%の利上げです。大幅な利上げ観測は、短期的にはポンド上昇要因となります。しかしながら、英経済見通しの懸念にも繋がります。
英第2四半期GDP低下に加えて、英9月総合PMIが50を下回った為、英国の景気後退入りの見方が強まりました。インフレが十分に抑制され、英経済が予想よりも好調に推移していると判断されるまでは、特に米ドル高が継続する中、ポンドの大幅な回復は期待できないでしょう。
米株価一段安、ダウ工業株は下落相場に突入
世界の主要銀行の大幅な利上げが世界経済に及ぼす影響が懸念され、昨日の欧州株価と米株価は下落が継続しました。唯一の例外は、終値が若干上昇した英FTSE100指数と0.67%上昇した伊FTSE MIB指数です。
前半のポンド安により、英FTSE100指数は下落を回避しました。英FTSE100指数の多数の企業は他通貨で収益を得ている為、ポンドが下落すると、収益も増加します。伊FTSE MIB指数は、極右政党の過半数獲得がイタリア政局安定化への期待を上昇させ、株価上昇に繋がった可能性があります。
米株式市場では、ダウ工業株が6月の安値を割り込み、ナスダック指数、及びS&P 500に続き、遂に下落相場に転じました。ナスダック指数、及びS&P 500の先物指数は緩やかな回復を示していますが、安値付近で推移していることから、最安値を割り込むのも時間の問題かもしれません。ファンダメンタルズ要因には、殆ど変化はありません。大幅な米利上げが景気後退に繋がることが懸念される中、株式の売り圧力が継続しています。現在までのところ、株安を阻止する要因は見当たりません。
原油とゴールド回復、しかしながら見通しは依然として悪化
昨日、米ドル高、及び世界的な供給低下見通しにより、9か月ぶり安値を更新した原油価格は、本日には若干回復しました。イラクの石油相は、OPECプラスは石油価格動向を注視していると発言した為、一段の下落阻止のための減産計画への憶測が広がりました。十分な効果を発揮する為には、最近の会合で決定された日量10万バレル以上の減産を決定する必要があります。
米ドル高により、昨日に2年ぶり安値まで急落したゴールドも本日には回復しました。世界各国の国債利回りが数年ぶり高水準まで上昇する中、ゴールドの大きな調整の動きの可能性が出ています。本日のゴールドが回復が少しの間は継続しても、ゴードル売りのポイントになる公算が大きいでしょう。